STORYお客さまの声

「丸の内二重橋ビル」東京商工会議所専有部:140年の歴史を継承するビルから生まれる革新(中編)

区分所有を明確にする

―実際、計画がスタートし、どのようなことを心配していましたか?

佐藤
私たちは経済団体、東京會舘はレストラン、三菱地所さんはデベロッパーです。それぞれ丸の内で100年以上活動する組織ではありますが、業種・業態が違うため、施設に求める機能も異なります。その調整が懸念材料でした。
渋谷
私がこのプロジェクトに加わったのは、基本計画の終盤で、ゾーニングを決める段階でした。そこで、会議室等、必要な機能をどのように計画していくことが最も望ましいのか、運営段階を見据えて、議論を重ねました。
佐藤
東商グランドホールは2・3階に設置する案もありましたが、最終的に5・6階の吹き抜けにしました。そのほかにも、貸会議室エリアをワンフロアに納めるなど、私たちの要望をお伝えしました。
渋谷
設計者の提案を受ける前に、こちらから考え方やアイデアをご提案し、東商さまにそれを持ち帰っていただいて、東商内部で決まったことを、設計者に伝える……。私たちのもっている専門性を活かし、攻めの姿勢で提案する体制をつくりました。

ホールと貸会議室を一カ所に集中。オペレーション向上に

佐藤
山下PMCさんには、設計者からの提案に対して、機能面、コスト面を踏まえて選択肢を整理する等、東商内部で意思決定するための材料を揃えてもらいました。
宮本
そういえば、柱を移動させる話も出ましたね。
佐藤
ありました。2~4階のテナント賃室内の柱をなくすことが当方の要望でした。
渋谷
形を整えることでリース力を高めることができるので、柱やシャフトの位置などをコンパクトにする案を作成しました。建築以外の部分でも、効用比調査内容を確認し、東商専有部の有効率、効用比、効用積数の妥当性を検証しました。これを行ったのは、山下PMCにいる都市計画系の設計経験があるメンバーです。
宮本
それらの提案の結果、ホールと貸会議室を一カ所に集中させることができ、オペレーションもしやすくなりました。

  • 5階の東商グランドホールは移動観覧席と電動式昇降ステージ、300インチのスクリーンを備えた。

  • 地下2階から6階をつなぐメインの階段は、階段幅にゆとりを持たせ、手すりには真鍮を使用し、旧ビルのイメージを継承した。

建築のプロが私たちの目線に合わせてアドバイスしてくれた

―設計の変更が繰り返されても、コンセプトからはぶれなかった。

佐藤
山下PMCさんは、初期段階でオフィスのコンセプトを立案してくれました。
渋谷
「歴史・伝統・品格、未来への融合、継承と進化」といったキーワードを提案しました。どうしても期間の長いプロジェクトでは、変更が発生することもあるので、皆さんと同じ考え方を共有することが大切だと感じたのです。
佐藤
いただいたコンセプトは、私たちの考え方と合致していました。これを参考にしながら社内でも検討を重ね、方向性を決めていきました。
渋谷
当然、設計者にも、コンセプトを正確に伝えることが重要です。「このマインドで設計してほしい」と徹底したのです。この共通認識が全員にあったからこそ、軸がブレなかったのだと考えています。
宮本
伝統を重視し、変化に対応していくという考えは、施設内部にも表れています。旧ビルではホールと、国際会議室が別でしたが、この建替えでロールバックチェアと自動昇降ステージを配置し、両方の用途に対応できるように改善しました。
佐藤
デザインも伝統と先進性を融合。大階段の真鍮の手すりなどは旧ホールを踏襲することで、会員の皆さまが愛してくれた思い出を残しました。エレベーターホールの石板もルージュドモロッコという、以前のビルで使われていた素材です。
渋谷
解体時に継承するものは保管し、それを活かしていく。その面積や素材について、山下PMCから考え方を提案しました。

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