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H.U. Bioness Complex

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つなぐ・みせる・はぐくむ ~ ヘルスケアにおける新しい価値の創造 ~

「H.U. Bioness Complex」は、医療機関の臨床検査を担うH.U.グループホールディングス株式会社の拠点施設です。そのコンセプトは「つなぐ・みせる・はぐくむ」。同社がミッションに掲げる「ヘルスケアにおける新しい価値の創造」の象徴となる施設がここにあります。グループ企業間の連携、業務の効率化、創造性の高い働き方など、その実現の鍵となる社員の意識改革の醸成がすでに始まっていました。

H.U. Bioness Complex

H.U. Bioness Complex

「Bioness(ビオネス)」は、「Bio(命のデータの蓄積)」と「Business(業界にイノベーションを起こす創造力)」を表現した造語。「ヘルスケアビジネスの複合体」という意味。「Complex(コンプレックス)」は、「さまざまな知見を持った人と人がつながり、共創が育まれる複合施設」であることを表す。奥の検査ラボ棟「T-Cube」、右のR&D棟「I-Cube」、手前の管理棟「S-Cube」、左の厚生棟「W-Cube」で構成され、それらを結ぶ回廊は神経細胞を結ぶシナプスをイメージしている。

話し手のご紹介

  • 細沼智恵美さん

    H.U.グループホールディングス株式会社
    総務本部 ファシリティマネジメント部 部長

  • 塚田健二さん

    H.U.グループホールディングス株式会社
    総務本部 ファシリティマネジメント部
    ファシリティマネジメント課 課長

  • 野口聖之さん

    H.U.グループホールディングス株式会社
    総務本部 ファシリティマネジメント部
    施設コミュニケーション課 課長

  • 佐藤誠一

    山下PMC
    事業創造推進本部第八部
    チーフプロジェクトマネジャー

  • 浦山真吾

    山下PMC
    事業創造推進本部第一部
    プロジェクトマネジャー

  • 三木基嗣

    山下PMC
    事業創造推進本部第六部
    ヴァイスプロジェクトマネジャー

まだ見ぬ施設を語り合うその土台をつくる

厚生棟からR&D棟と検査ラボ棟、中庭を望む。

コンセプトが建物の隅々まで実現できていることを、日々実感しています

「週刊 施設参謀」では、H.U.グループホールディングス(以下・H.U.グループ)の竹内成和社長にご登場いただき、「H.U. Bioness Complex」誕生の背景をお聞きしました。今回は、総務本部に設けられた「新施設PJ推進部」(以下・推進部)で、「H.U. Bioness Complex」が誕生するまでの数年間、プロジェクトを推進してきたみなさんに、実際の施設づくりの経緯をお聞きします。

細沼
社長主導のもと新施設の計画を実現するために推進部が発足しました。
野口
巨大な施設づくりという規模への対応に加え、グループ会社が一堂に会する新しい環境づくりのために社内をまとめて行くのも大きな役割です。実際、計画発表時には、グループ内各社の社員は、単に「施設が一か所に移転する」だけと考えている人も多かったですね。
塚田
山下PMCさんは、計画の早い段階から参加。各部門と個別にやり取りしながら新施設に必要な要件を整理していただきました。
細沼
プロジェクト期間中、メンバーの入れ替わりがありましたが、山下PMCさんが、意思の疎通、合意形成の体制をつくり、すり合わせをしてくれました。

他同様、やはりコンセプトがその後のプロジェクトを左右するのでしょうか?

浦山
はい。経営と現場の階層、検査と研究の部門、それぞれに多様な意見が交差。その中の要素を洗い出すことで、「全員が常に立ち戻るべき考え方」の土台は何かを絞り込む作業に、早い段階で取り組んできました。
三木
たくさんの「意見」「要望」が共通の「考え方」へと整理され、後に「つなぐ・みせる・はぐくむ」という施設 のコンセプトに集約。竹内社長の力強いメッセージが発せられたのが2018年1月でした。
佐藤
コンセプトづくりに加え、プロジェクト推進の中心となる推進部を整えていただくまでが、1つの大きな山だったと思います。

コンセプトが社内の共通言語となったのですね。

細沼
「新しい施設をつくり、移転します」とだけ伝えても、社員には「なぜ?」しか浮かびません。しかし、経営層の戦略や考え方が統一された3つの言葉で語れられるようになると反応が変わってきました。
野口
検査の現場担当者と「より効率的で動きやすい設備の配置」についてなら語り合えますが、医療における検査の必要性を発信、ステータスの向上のため「見学コースを設ける」と言っても「なぜ?」で止まってしまう。
塚田
「みせる」という言葉があることで、図面の「見学コース」を具体的にイメージしながら語り合うことが可能になりました。たとえば、中二階から全体を俯瞰し、検査のクリーンさや正確さを体感している人びとの目線で考える。すると現場からは、「ここに設備を置きたいが、ケーブルなどが見えないよう工夫して欲しい」という「みせる」ための要望が出てくるようになりました。
野口
長年くり返してきた「検査」という業務も新施設に移ることで変わる。その糸口が生まれたことで、社内に向けたコミュニケーションも徐々に円滑になっていきました。
細沼
カルチャーショックだったようです。まだ見ぬ新施設の話題だけでなく、全国のラボでも「みせるラボ」が流行語となり、既存の現場も変わり始めました。
浦山
全社的に同じ方向を見る。これはたいへんなコミュニケーションの積み重ねの結果です。その後の大きな力にもなりました。
塚田
私たちと山下PMCさん、そして設計・施工の担当者を含めた施設づくりに関わる全員が同じ方向を見ることができた。それが巨大施設完成の大きな柱となりましたが、同時にH.U.グループ全体が新施設だけでなく会社や検査業界の未来について語る共通言語を持てたことも、今回のプロジェクトの大きな成果と言えるでしょう。
  • R&D棟「I-Cube」。ゲノム医療や再生医療など、次世代の医療を支える新しい検査技術を生み出す。
  • 検査ラボ棟「T-Cube」。世界最大規模の自動化ラインと最先端の技術を有する検査ラボ、約20万件/日が可能。将来的には30万件/日が可能になる。

プロジェクトに関わったマネジャー

関連する用途

  • R&D/生産施設

    市場の構図やニーズがめまぐるしい変貌を続けるなか、経営戦略のイノベーションとともに研究開発のあり方を見直す企業が増えています。従来の研究開発施設は、研究開発部門主体で計画・整備・運営されてきましたが、近年の研究開発は、企画段階から運営段階まで、経営戦略を色濃く反映する方向へと転換し始めています。その際にカギを握るのは、経営と直結する「事業(研究開発)戦略」の立案です。経営戦略というトップダウンの判断と、研究開発運営というボトムアップの提案を統合した事業戦略を立ち上げ、それに基づく研究開発施設の構築が求められています。

  • オフィス

    多くの業界が国内のみならずグローバルな視点をもって事業を推進されているなか、最近はカーボンニュートラルへの対応も考えていく必要に迫られています。自社オフィスにおいては、企業理念を体現するブランディングの実現や、イノベーションの創出を促す空間、web会議が根付いたことへの施設側の対応が求められています。また、テナントオフィスにおいては、採算性の向上や周辺競合施設との差別化を図るブランディングに加え、在宅勤務の増加によるオフィス面積減少の動きへの対応など、新たなオフィスビルの構築が求められています。

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