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ボーケン品質評価機構 大阪本部ビル 試験担当者のアイデアが凝縮された施設

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試験担当者のアイデアが凝縮された施設

一般財団法人ボーケン品質評価機構(以下・ボーケン)は、繊維製品の輸出振興と品質向上を目的に1948年に設立された、日本を代表する総合的試験機関です。大阪市内では、元々3つの拠点が点在していましたが、2018年、設立70周年を迎えるにあたって、大阪本部ビルを新築し、統合を行いました。山下PMCが担当したプロジェクトは、「CM選奨2020」の優秀賞を受賞。CMrとして、発注者の専門的・複雑な業務領域を理解し、発注者と建築関係者をつないだ役割が評価されました。

ボーケン品質評価機構 大阪本部ビル 試験担当者のアイデアが凝縮された施設

事業者紹介:ボーケン品質評価機構

原料素材から最終製品まで、あらゆる流通段階の繊維品を対象に、JIS規格をはじめ、官公庁や百貨店、量販店、通販会社等の社内規格、外国規格など、依頼者が指定する各規格に基づき、試験を実施している。国内では、今回のプロジェクトで新築された大阪のほか、東京、名古屋、岡山に試験センターがあり、中国や東南アジアの海外拠点も展開している。

話し手のご紹介

  • 鈴木真也さん

    一般財団法人ボーケン品質評価機構
    執行役員 兼 機能性事業本部 本部長

  • 柿田浩介

    山下PMC
    事業創造推進本部 第四部
    プロジェクトマネジャー

  • 嘉門隆史

    山下PMC
    事業管理運営本部 LCM戦略部
    プロジェクトマネジャー

使い手とつくり手が共創する仕組みづくり

Photo satake.Inc.
新たなブランドの創出・発信拠点でもある大阪本部ビル。ボーケンを象徴する「繊維」を表現した日除けの幕によりブランド発信効果を狙った。

制約があるからこそ導き出した最適解

大阪本部ビルの建設は重大なテーマだったそうですね。

鈴木
以前、大阪では上町・瓦町の試験所、本町の営業事務所の3ヵ所で業務を行っていましたが、70周年の節目に拠点を統合。ボーケンは、昨年から5つの事業本部制(繊維事業本部、生活産業資材事業本部、認証・分析事業本部、機能性事業本部、海外事業本部)に変わり、大阪本部ビルには、4つの事業部を集約。それぞれの強みを活かすと同時に、新たなサービスの創造、発展系の業務を推進し、次のブランドを確立したいという強い想いがありました。

以前は問題がありましたか?

鈴木
やはり、効率性です。1つのものに対して、複数の分野にまたがる試験が必要な場合も多いので、拠点間の移動や人員配置の点で問題を感じていました。また、新しい試験に対応するために、限られた条件下で環境を整備し、拠点毎に業務手順が存在していた、という経緯もあります。

棟を2つに分けた理由は?

鈴木
かつての本町は繊維の問屋街として賑わっていましたが、時代は移り変わり、本町に拠点を置く理由も薄れてきていました。そこで、若干、中心市街地からは離れていますが、利便性には問題ないので、この場所に土地を購入しました。しかし、敷地の制約条件上、1棟では必要な面積を確保できなかったため、A棟とB棟に分けて2棟を建てることになりました。A棟を本部機能と伝統の繊維試験、B棟をこれから伸ばしていく分野の試験、と分けて設計したことで、結果的には役割が明確になり上手く型にはまりました。
柿田
ケガの功名ならぬ制約の功名ですね。2棟で天井や階段の高さ等、仕様を分けたことで、よりよい求める機能に合った無駄のない空間を確保することができ、コストバランスも上手く作用しました。制約があったからこそ探し出した最適解です。
  • 敷地ポテンシャルの最大化を目指し、2棟に分割。A棟では、本部機能と伝統の繊維試験、B棟では、今後事業の拡大を目指す新規分野(生活試験等)での試験を行うための環境を整備。屋上やメカニカルバルコニーも有効活用することで、機械設備を設置する場所を立体的につくり出し、将来の試験環境の変化にも対応できる柔軟性・拡張性の高い施設にした。
  • Photo satake.Inc.
    屋上。
  • Photo satake.Inc.
    メカニカルバルコニー。

プロジェクトに関わったマネジャー

関連する用途

  • R&D/生産施設

    市場の構図やニーズがめまぐるしい変貌を続けるなか、経営戦略のイノベーションとともに研究開発のあり方を見直す企業が増えています。従来の研究開発施設は、研究開発部門主体で計画・整備・運営されてきましたが、近年の研究開発は、企画段階から運営段階まで、経営戦略を色濃く反映する方向へと転換し始めています。その際にカギを握るのは、経営と直結する「事業(研究開発)戦略」の立案です。経営戦略というトップダウンの判断と、研究開発運営というボトムアップの提案を統合した事業戦略を立ち上げ、それに基づく研究開発施設の構築が求められています。

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