ファンケル美健 千葉工場 マイルドクレンジングオイル 専用生産棟(後編)
生産現場の言葉、経営層の言葉、両者を結ぶことで施設の姿が見えてくる
山下PMCさんは、生産現場と経営層との橋渡し、時には言いにくいことも代弁してくれた
プロジェクト前後での変化はありますか?
- 椎野
- 大きな投資をする分、経営層への説明を厚くする必要がありました。浦山さんからは、生産現場の目線だけではなく、経営者目線に立った投資効果や価値創造についても資料に盛り込むようにアドバイスをもらいました。
同じ事象でも立場によって見せ方を変えるのだと、勉強になりました。消防署の件もそうですが、こういった一つひとつの工夫・調整の仕方が自分の中で積み重なり、結果として新工場のP.R.力にもつながっているのではないかと思います。おかげさまで、多くのメディアに取り上げられ、反響をいただいています。 - 浦山
- 今回、私たちは施設建築を通じてお客さまの「事業」について語り合っているのだと実感しました。工期や予算、現場との調整のなかで、私たちが提供するのは、施設建築をお客さまの事業と結び付けるソリューションです。改めて、求められている役割を強く感じました。
- 椎野
- 千葉工場は、地元の小学校の教科書にも紹介されています。工場見学に訪れた小学生の中から就職する者もいます。新工場も、地域の子どもたちの未来につながる施設になると思います。
- 充塡・包装ラインには、医薬品にも準拠し国内トップスピードの能力を持つ高速一貫ラインを導入。従来に比べて3倍の能力があり、1分間で180本を充塡できる。
プロジェクト概要
発注者 | 株式会社ファンケル美健 |
---|---|
所在地 | 千葉県流山市西深井1028-5 |
建物用途 | 工場 |
延床面積 | 約2,300㎡ |
規模 | 地上3階 |
構造 | 鉄骨造 |
設計・施工 | 大成建設株式会社 |
PMr/CMr | 株式会社山下PMC |
PMr/CMr業務期間 | 2018年10月~2020年3月 |
山下PMC担当者 | 鴨下清、佐藤誠一、浦山真吾、岩下孝樹、渡辺啓太、森本博之、村瀬英明 |
関連する用途
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R&D/生産施設
市場の構図やニーズがめまぐるしい変貌を続けるなか、経営戦略のイノベーションとともに研究開発のあり方を見直す企業が増えています。従来の研究開発施設は、研究開発部門主体で計画・整備・運営されてきましたが、近年の研究開発は、企画段階から運営段階まで、経営戦略を色濃く反映する方向へと転換し始めています。その際にカギを握るのは、経営と直結する「事業(研究開発)戦略」の立案です。経営戦略というトップダウンの判断と、研究開発運営というボトムアップの提案を統合した事業戦略を立ち上げ、それに基づく研究開発施設の構築が求められています。
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