建設市況レポート
建設市況レポート(23年1月)
今月の建設市況と今後の見通し
建設業界の今年は……
本年もよろしくお願いいたします。
先月の本コメント欄で「昨年(2021年)から今年上旬(2022年)までに30%前後はUPし、コロナウイルスの拡がりと共に資機材の高騰が加速しているように見え、直近の数カ月は高止まりをしているという様子」とお伝えしましたが、今年に入って建設業界の価格転嫁を起こすような大きな変化が世間では起こらず高止まりが続いているようです。
先週の日経新聞の記事になりますが、
- 生コン出荷(東京)、昨年13%UP(1月25日)
- 前年を上回るは2年連続。品川駅関連、虎ノ門・麻布台の再開発が堅調。建設現場の人手不足などで年明け以降の出荷量が下振れする可能性があります。
- 塩ビ輸出価格11%UP(1月27日)
- 建設資材や日用品などに幅広く使われる塩化ビニール樹脂のアジア向け輸出価格が上昇。特に夏のモンスーン期を前にインドでインフラ工事が増える需要期に入っている事が要因の一つのようです。
それを裏付けるかのように同日の記事に「信越化学工業が純利益42%増」と報道されていました。
要因は住宅の配管に使う塩ビ、シリコンウエハーが好調と記載されていました。
中国ではコロナ拡大や春節で生産が止まっていますが、それが落ち着いた頃からのアジア市場の動向に注視する必要があります。
さて、下記に先月のコスト状況(1月初旬発表)をお伝えします。
1.資材、建築費指数の傾向
鉄鋼系資材は横ばいです。(スクラップを除く)
RC系資材は生コンクリートが上昇しました。前年同月比約19%増です。
建築費指数については先月に引き続き、S造,RC造とも上昇しています。
資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)
推移傾向
上昇
●建築費指数 東京 事務所 S 建築
上昇
- ●鉄スクラップ H2 東京
現状維持
- ●異形棒鋼16ミリ 東京
- ●山形鋼6×50ミリ 東京
- ●熱延鋼板1.6ミリ 東京
- ●H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京
資材、建築費指数の推移(RC系)
推移傾向
上昇
●建築費指数 東京 事務所 RC 建築
上昇
- ●生コンクリート 建築 180キロ強度 東京
現状維持
- ●セメント バラ 東京
- ●普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京