建設市況レポート(23年2月)
今月の建設市況と今後の見通し
高止まりが続く建設業界。一方、設備投資は……
コロナウイルスは終息していないものの人の動きが活発になり、外国の方や旅行客も目にとまり、活気が戻りつつあるように思えます。
一方で、通勤電車やビジネスホテルも混み始め、何かと気を遣うようになってきました。
その様な中、建設業界の高止まり状態は変わりませんが、企業の設備投資が鈍ってきた感があります。
これだけ物価高が続くと投資に対して足踏みする気持ちも理解できますね。
2月は下記などの記事が散見され始めました。
「上場企業、純利益7%減」(日経新聞:2/18)
「製造業、3年ぶり減益」(日経新聞:2/21)
「円安効果が大きい業界や経済再開の恩恵を受けた空運は損益が回復したが、電力や紙などは原燃料高が利益を押し下げている」とのこと。
また、欧米の景気減速も減益の要因の一つのようです。
ここまで物価高が続くと事業収支の計算がズレてしまいますので、建設費用だけなく様々な計算を見直す必要がでてきます。
物価高に合わせて給与額も上昇させる動きがあるので厳しい経営を迫られる会社が出てきてもおかしくありませんし、その様な会社が増えてくると建設投資自体を見直すことにつながるので我々建設業界も注視していく必要を感じています。
さて、下記に先月のコスト状況(2月初旬発表)をお伝えします。
1.資材、建築費指数の傾向
鉄鋼系資材は先月に続き、横ばいです。(スクラップを除く)
RC系資材も横ばいです。
建築費指数については先月に引き続き、S造,RC造とも上昇しています。
資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)
推移傾向
上昇
●建築費指数 東京 事務所 S 建築
上昇
- ●鉄スクラップ H2 東京
現状維持
- ●異形棒鋼16ミリ 東京
- ●山形鋼6×50ミリ 東京
- ●熱延鋼板1.6ミリ 東京
- ●H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京
資材、建築費指数の推移(RC系)
推移傾向
上昇
●建築費指数 東京 事務所 RC 建築
現状維持
- ●セメント バラ 東京
- ●普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京
- ●生コンクリート 建築 180キロ強度 東京