加賀マイクロソリューション 福島事業所 発注者、設計者、施工者、CMがワンチームで完成に導いた“人が集まる”新工場(中編)
忌憚のない意見をぶつけ合い
課題を乗り越えた
「ここまでやるか!」というレベルまで知恵を出し合いました
新工場の建設には、補助金が適用されたそうですね。
- 佐々木
- 初めから補助金を利用することを想定したプロジェクトではありませんでしたが、福島に建設することが決まってから、補助金を活用することを検討しました。
- 渋谷
- 私たちが支援させていただくことが決まった時点で第6次の補助金募集だったのですが、第7次の募集はない可能性が高い、という情報があり、どうしても締め切りを守らなくてはならない事情もありました。
予算からかなりオーバーしていたというコストの問題はどのように解決したのですか?
- 石原
- 当初は既存建物を活用する前提の計画でしたが、最終決定した敷地は、コストが増える要素が多くありました。当初平屋の計画が2階建ての計画になったことに加えて、土地が広くなり、山を造成して平地をつくらなくてはならなかったことも影響していますね。また、造成に伴い想定外の調整池も造ることに……。さらには、2020年夏にオリンピックを控えていることで、資材や人件費が高騰していたという背景もありました。
- 佐々木
- 予算の妥当性を認めてもらうためにも、とことん削るとどのような建物になるか伝わる資料をつくりました。たとえば、倉庫部分は一部区画をスケルトンにしましたし、荷物を上げ下ろしするトラックヤードの屋根を小さくするような案もありました。私たち、山下PMCさん、設計・施工さんのみんなで「ここまでやるか!」というレベルまで知恵を出し合いました。
- 石原
- 私どもからは、コストがかかる・かけるべき部分とその理由をきちんと説明させていただきました。
- 従業員用の食堂。明るい雰囲気で、くつろげる内装になっている。
- 雨でも濡れずに作業できる幅広いトラックヤード。
関連する用途
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R&D/生産施設
市場の構図やニーズがめまぐるしい変貌を続けるなか、経営戦略のイノベーションとともに研究開発のあり方を見直す企業が増えています。従来の研究開発施設は、研究開発部門主体で計画・整備・運営されてきましたが、近年の研究開発は、企画段階から運営段階まで、経営戦略を色濃く反映する方向へと転換し始めています。その際にカギを握るのは、経営と直結する「事業(研究開発)戦略」の立案です。経営戦略というトップダウンの判断と、研究開発運営というボトムアップの提案を統合した事業戦略を立ち上げ、それに基づく研究開発施設の構築が求められています。
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オフィス
多くの業界が国内のみならずグローバルな視点をもって事業を推進されているなか、最近はカーボンニュートラルへの対応も考えていく必要に迫られています。自社オフィスにおいては、企業理念を体現するブランディングの実現や、イノベーションの創出を促す空間、web会議が根付いたことへの施設側の対応が求められています。また、テナントオフィスにおいては、採算性の向上や周辺競合施設との差別化を図るブランディングに加え、在宅勤務の増加によるオフィス面積減少の動きへの対応など、新たなオフィスビルの構築が求められています。
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