建設市況レポート(2020年10月)

今月の建設市況と今後の見通し

先行き不透明な状況が続く世界

コロナにより様々な計画が滞り、今後の予測をしにくいなか、10月初旬、日経新聞から業界の景気予測(天気図)が掲示されました。

我々が属する建設・セメント業界の天気図は「曇り時々晴れ」から「曇り」に下方予測されました。「コロナの影響による景気減速で、国内建設投資の約7割を占める民間投資の冷え込みが懸念材料。製造業や観光業などは復調の兆しはあるものの力強さには欠ける」との見方です。

同じく、9月末の日経新聞の「社長100人アンケート」では、38%の社長の方が7月初旬より景気は拡大していると回答されたそうです(前回の7月初旬の時は5.5%)。ただし、コロナ前に回復するには50%の方が2年以上かかるという回答だったとのこと。

米中摩擦も加わって不透明な状況が続くかもしれませんが、早くコロナに対するワクチンと治療薬が開発されて安定した生活と生産活動を取り戻したいですね。

さて、下記に先月のコスト状況をお伝えします。

1.資材、建築費指数の傾向

鉄鋼系資材は一部上昇傾向ですが、先月に引き続き、主な資材は横ばいです。
RC系資材は先月に引き続き、横ばい傾向です。
建築費指数はS造、RC造とも先月に引き続き、横ばい傾向です。

2.都市間格差の傾向

今回はS造の工場、物流、倉庫をピックアップしています。
札幌の上昇率が高い様子が顕著でどの用途も札幌が一番高いです。
低い傾向(90以下)にあるのは変わらずどの用途も「金沢、新潟、高松」の3都市です。

資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)

建築費指数:2011年比/ それ以外:2011年4月比

推移傾向

現状維持

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • 山形鋼6×50ミリ 東京
  • H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京
  • 熱延鋼板1.6ミリ 東京

上昇

  • 異形棒鋼16ミリ 東京
  • 鉄スクラップ H2 東京

資材、建築費指数の推移(RC系)

建築費指数:2011年比/ 上記以外:2011年4月比

推移傾向

現状維持

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • セメント バラ 東京
  • 人工軽量コンクリート 180キロ強度 東京
  • 普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京
  • 生コンクリート 建築 180キロ強度 東京

鉄骨造 工場の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京、札幌

鉄骨造 物流の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京、札幌

鉄骨造 倉庫の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京、札幌

今月の建設市況と今後の見通し

コロナに振り回される建設資材

ここのところ、コロナ関連の出来事をご紹介し続けており、みなさん飽きてしまっているかもしれませんが、今月もコロナ起因の記事を一つご紹介します。

9月15日の日経新聞に「建設資材回復遅れ鮮明」という記事がありました。記事には「建設鋼材などは例年秋が需要期だが、今年は建設が延期・中止になるビルやホテルが相次ぐうえ、工事も遅れて出荷が滞りそう。原料高(鉄鉱石や鉄スクラップなど)に苦しむメーカーでは値上げを打ち出す動きもあるが、流通市場の反応は鈍い。」とのこと。H型鋼の8月末の在庫は7月と比べて(%減、7カ月連続の減少、かつ価格も2019年末と比べて11%も安く取引されているそうです。また、生コンクリートも低調とのことでした。

翌日の日経新聞には、「メーカーの鋼材価格を一部値上げする」との記事がありましたが、それに対して、鋼材を購入する側の大手ゼネコン幹部は「受注競争が激化しているので容易には応じられない」と話しているようです。

メーカーにとっては、しばらく厳しい状況が続きそうですが、建築主からするとこれまで高額だった建設費が下がる要因につながるので、一方的に悪い話ではないと思いました。苦しむ人がいれば喜ぶ人もいる、という2つの局面がありますね。

さて、下記に先月のコスト状況をお伝えします。

1.資材、建築費指数の傾向

鉄鋼系およびRC系資材とも先月に引き続き、横ばい傾向です。
建築費指数はS造は先月に引き続き横ばい傾向ですが、RC造は上昇傾向に転じました。
RC造の上昇については、想定になりますが職人さんが減少していく現状(コスト上昇要因)に加えて、コロナの影響で人の確保が難しくなった影響かもしれませんね。

2.都市間格差の傾向

今回はRC造の集合住宅、病院、学校をピックアップしましたが、大きな変化は見られません。

資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)

建築費指数:2011年比/ それ以外:2011年4月比

推移傾向

現状維持

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • 異形棒鋼16ミリ 東京
  • 山形鋼6×50ミリ 東京
  • H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京
  • 熱延鋼板1.6ミリ 東京

上昇

  • 鉄スクラップ H2 東京

資材、建築費指数の推移(RC系)

建築費指数:2011年比/ 上記以外:2011年4月比

推移傾向

現状維持

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • セメント バラ 東京
  • 人工軽量コンクリート 180キロ強度 東京
  • 普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京
  • 生コンクリート 建築 180キロ強度 東京

RC造 集合住宅の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

RC造 病院の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

RC造 学校の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

今月の建設市況と今後の見通し

コロナに影響を受けたと思われる記事の抜粋

全国に広がる新型コロナウイルス第二波の最中、「GO TO…」とか「コロナ差別」とか、様々な新語が飛び交っていますね。もちろん、建築業界もコロナ禍の影響を受けており、関連する記事もいくつか出ていました。たとえば、

  • オフィス縮小について4割の会社が検討
  • アクリル板や塩ビシート:飛沫防止で出荷2桁増。価格は横ばい
  • 設備投資減少の見通し(1都3県の20年度、9年ぶり)
  • アルミ在庫の増加。原油安で生産コストが下がり生産が前年並みの一方で日米欧の自動車減産で需要の低下などによる
  • 住宅向け集成材7年ぶりの安値。競合材(米松製材品など)と値下げ競争のため
  • スーパーゼネコン4社、5年ぶりの低収益。純利益33%減
  • 地方百貨店、相次ぐ閉鎖。中心街に巨大「空き家」
  • デジタル投資15.8%増。設備投資は1.2%減
  • 都、テラス席に経費助成。設置規制緩和受け後押し
  • 9月の鋼材価格を据え置き
  • BHP(豪英資源大手会社:鉄の原料の鉄鉱石などを生産)、中国頼みの危うさ

など※全て「日経新聞」(7/21~8/19)の記事から抜粋

私が気づいた記事を並べてみました。寂しい印象の記事が多いですが、ワクチンや治癒薬の早期開発を期待して、少しでも早くコロナ前の状態に戻りたいですね。

さて、下記に先月のコスト状況をお伝えします。

1.資材、建築費指数の傾向

鉄鋼系の主な資材は先月まで下降傾向でしたが、今月は横ばい傾向に転じました。
RC系資材は先月に引き続き、横ばい傾向です。
建築費指数はS造およびRC造とも先月まで下降傾向でしたが、今月は横ばい傾向に転じました。

2.都市間格差の傾向

今回はS造のオフィス、ホテル、店舗をピックアップしています。
札幌はこれまでどの用途も上昇傾向でしたが、ついにホテルにおいて東京を超して一番高い傾向になりました。
低い傾向(90以下)にあるのはこれまでと変わらずどの用途も「金沢、新潟、高松」の3都市です。

資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)

建築費指数:2011年比/ それ以外:2011年4月比

推移傾向

現状維持

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • 異形棒鋼16ミリ 東京
  • 山形鋼6×50ミリ 東京
  • H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京
  • 熱延鋼板1.6ミリ 東京

下降

  • 鉄スクラップ H2 東京

資材、建築費指数の推移(RC系)

建築費指数:2011年比/ 上記以外:2011年4月比

推移傾向

現状維持

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • セメント バラ 東京
  • 人工軽量コンクリート 180キロ強度 東京
  • 普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京
  • 生コンクリート 建築 180キロ強度 東京

鉄骨造 オフィスの建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京、札幌

鉄骨造 ホテルの建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京、札幌

鉄骨造 店舗の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京、札幌

今月の建設市況と今後の見通し

これからのオフィスはどうなるの?

新型コロナの第二波はすぐそこまで来ているよう気配があり、全国的に緊張した状況がまだまだ続いていますね。感染者数だけでなく感染率も少しずつ上昇しており、予断を許さない状況と認識しています。

このような状況が続く中、これからのオフィスはどうなっていくのだろう、と各社様々な見解を示していますが、結局のところ、これといった方向性は見えていないようです。

日経新聞(7月10日付)に「面積縮小」「拠点分散」「3密対策」への対応が新常態では必要になるという記事があり、目に留まりました。在宅勤務などが根付き始めたことで、都心の空室率も10年ぶりの上昇幅となっています。不動産事業の今後も気になるところです。

鋼材の価格も読みづらい動きをしています。電炉材のH形鋼を19カ月ぶりのUP率(5%程度)で引き上げるとのこと。と同時に鋼材の原料となる鉄スクラップは3%減で取引されているとの記事もあり、需要と供給のバランスが不安定になっていると思われます。今後も注視していきます。

さて、下記に先月のコスト状況をお伝えします。

1.資材、建築費指数の傾向

鉄鋼系の主な資材は5月に引き続き、下降傾向です。
RC系資材は5月に引き続き、横ばい傾向です。
建築費指数はS造およびRC造とも先月に引き続き、下降傾向です。

2.都市間格差の傾向

今回はS造の工場、物流、倉庫をピックアップしています。
特に札幌の上昇率が高い様子が分かります。
低い傾向(90以下)にあるのは変わらずどの用途も「金沢、新潟、高松」の3都市です。

資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)

建築費指数:2011年比/ それ以外:2011年4月比

推移傾向

下降

建築費指数 東京 事務所 S 建築

上昇

  • 鉄スクラップ H2 東京

現状維持

  • 異形棒鋼16ミリ 東京

下降

  • 山形鋼6×50ミリ 東京
  • H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京
  • 熱延鋼板1.6ミリ 東京

資材、建築費指数の推移(RC系)

建築費指数:2011年比/ 上記以外:2011年4月比

推移傾向

下降

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • セメント バラ 東京
  • 人工軽量コンクリート 180キロ強度 東京
  • 普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京
  • 生コンクリート 建築 180キロ強度 東京

鉄骨造 工場の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京、札幌

鉄骨造 物流の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京、札幌

鉄骨造 倉庫の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京、札幌

今月の建設市況と今後の見通し

動きが乏しい建設業界

全国で緊急事態宣言が解除されwithコロナのフェーズになりましたが、気を緩めると第二波が直ぐに襲ってきそうで、緊張した状況はまだまだ続きそうですね。

また、経済全体が用途に関わらず停滞し、私達のお客様の中にも、設備投資の時期の様子をうかがっていたり、今後の不透明な動向を危惧して事業を一時中止にするなど様々な反応がでています。ゆえに、建設業界も今後厳しい状況が待っていることが予測され、明るい機運は感じられません。建築コストはUPしておらず、現状維持、もしくは緩やかに下降している印象を受けています。

withコロナ、afterコロナの方向性が見えてこないと積極的な投資は厳しいかもしれませんね。

さて、下記に先月のコスト状況をお伝えします。

1.資材、建築費指数の傾向

鉄鋼系の主な資材は先月に引き続き、下降傾向です。
RC系資材は先月に引き続き、横ばい傾向です。
建築費指数はS造およびRC造とも先月に引き続き、下降傾向です。

2.都市間格差の傾向

・S造のオフィス、ホテル、店舗(先月、掲載の予定だったものです)
傾向はかわらず、東京が一番高く、低い傾向(90以下)にあるのはどの用途も「金沢、新潟、高松」の3都市です。
札幌の上昇傾向は続いています。

・RC造の集合住宅、病院、学校
RC造集合住宅の傾向が変わりました。
これまで病院、学校と同様、低い傾向(90以下)にあるのは「名古屋、金沢、新潟、高松、福岡」の5都市でしたが、集合住宅は「金沢、新潟、高松、福岡」の4都市となりました。

資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)

建築費指数:2011年比/ それ以外:2011年4月比

推移傾向

下降

建築費指数 東京 事務所 S 建築

下降

  • 異形棒鋼16ミリ 東京
  • 熱延鋼板1.6ミリ 東京
  • 山形鋼6×50ミリ 東京
  • H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京

上昇

  • 鉄スクラップ H2 東京

資材、建築費指数の推移(RC系)

建築費指数:2011年比/ 上記以外:2011年4月比

推移傾向

下降

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • セメント バラ 東京
  • 人工軽量コンクリート 180キロ強度 東京
  • 普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京
  • 生コンクリート 建築 180キロ強度 東京

鉄骨造 オフィスの建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

鉄骨造 ホテルの建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京、札幌

鉄骨造 店舗の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

RC造 集合住宅の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

RC造 病院の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

RC造 学校の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

今月の建設市況と今後の見通し

新しい生活様式に適合した建設業界・建築の在り方とは?

新型コロナウィルスによる緊急事態宣言が解除された地域と、未だに解除されていない地域がありますが、皆さまの踏ん張りにより少しずつ改善に向かっていることに安堵しています。今後も気を引き締めて、感染拡大を引き起こさないように協力していきましょう!!

発注者さまの会社自体も今後の在り方を問われており、その道筋が見えてこないと設備投資に踏み込めない、というお気持ちもあるかと思います。加えて、昨年から法令も施行され、働き方改革への取り組みが加速しており、新たな労働スタイルや管理手法を根付かせようとしています。このような時に世界規模のウィルス感染問題が起きてしまいましたが、経営者や労働者の分け隔てなく各々が知恵を出しあって新しい生活様式と付き合っていく覚悟が必要だと思います。

我々の建設業界も、建設現場でどうやって3密を避けるか、マスクをしたままで猛暑に立ち向かえるか、など目先にある様々な課題を解決していく必要があります。また、リモートワークのメリット・デメリットを経験した我々の今後のオフィス環境も変わっていくことが想定されます。たとえば、Web会議が行いやすいような空間の確保、必ずしも社員全員分の席が必要なのか否か、データセキュリティ対策の考え方やIT設備の充実に投資を向けるべきか、等々……。

今回の経験をもとに、多様なスタイルが生まれ、洗練されていくのかもしれませんね。

我々も多くの発注者さまや設計者、施工者の方達と協力して、今後の対応方法に知恵を絞っていくように頑張ります。

さて、下記に先月のコスト状況をお伝えします。

1.資材、建築費指数の傾向

鉄鋼系資材は先月に引き続き、下降傾向です。
RC系資材の主な資材は引き続き横ばい傾向です。
建築費指数はS造およびRC造とも先月に引き続き、下降傾向です。

2.都市間格差の傾向

今月は諸事情により、更新はありません。

資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)

建築費指数:2011年比/ それ以外:2011年4月比

推移傾向

下降

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • 熱延鋼板1.6ミリ 東京

下降

  • 鉄スクラップ H2 東京
  • 異形棒鋼16ミリ 東京
  • 山形鋼6×50ミリ 東京
  • H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京

資材、建築費指数の推移(RC系)

建築費指数:2011年比/ 上記以外:2011年4月比

推移傾向

下降

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • セメント バラ 東京
  • 人工軽量コンクリート 180キロ強度 東京
  • 普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京
  • 生コンクリート 建築 180キロ強度 東京

今月の建設市況と今後の見通し

資機材によって上昇下降しているが全体的に下降気味

新型コロナウィルスによる緊急事態宣言がなされ、日本一丸となってコロナと戦っていますが、皆様ご自身、ご家族、会社などに被害が出ていないことを願っています。

当社も多くの会社と同じように原則在宅勤務を実施しており、やっと慣れてきたところです。ただ私のような管理職は在宅勤務だけになってしまうと、所属の部員とプロジェクトだけに意識が偏ってしまい、他部のプロジェクトや会社全体の様子が把握し難い、という思いも持ちました。今後は、自分なりの情報収集方法を構築しないといけませんね。

さて、建設市況ですが、全体的に落ち着いてきていると思います。4/9付の「日経新聞」に「建築鋼材の下げ加速」の記事がありました。電炉材が前月比マイナス2%下落し、コロナの影響による経済停滞と東京五輪開催延期も重なったことで、流通事業者の心理が急速に悪化していることが原因の一つのようです。また、当日の日経新聞に2019年度生コン出荷は、2018年比マイナス27%との記事もあり、東京五輪関連工事の需要が減ったことが響いたということでした。

一方、我々が主に扱う高炉材の鋼材に関してですが、3/25付の日経新聞に「鉄鉱石が4月から5%上昇」とあり、直接建設鋼材に影響するかは分かりませんが、少なくとも減要素にはならないと思われます。

今後も引き続き注視していく必要がありそうです。

下記に今月の建設資材の動向をお伝えします。

1.資材、建築費指数の傾向

鉄鋼系資材は下降傾向です。
RC系資材の主な資材は引き続き横ばい傾向ですが、普通合板が下降傾向に転じたのが特徴です。
建築費指数はS造およびRC造とも下降傾向です。

資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)

建築費指数:2011年比/ それ以外:2011年4月比

推移傾向

下降

建築費指数 東京 事務所 S 建築

下降

  • 鉄スクラップ H2 東京
  • 山形鋼6×50ミリ 東京
  • H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京
  • 異形棒鋼16ミリ 東京
  • 熱延鋼板1.6ミリ 東京

資材、建築費指数の推移(RC系)

建築費指数:2011年比/ 上記以外:2011年4月比

推移傾向

下降

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • セメント バラ 東京
  • 人工軽量コンクリート 180キロ強度 東京
  • 生コンクリート 建築 180キロ強度 東京

下降

  • 普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京

2.都市間格差の傾向

次に、都市間における建築費の差を、東京を100とした都市間格差指数により示します。
今月はS造の工場、物流、倉庫をピックアップしています。
札幌、仙台、広島、福岡の上昇率が高い様子が分かります。
低い傾向(90以下)にあるのは変わらずどの用途も「金沢、新潟、高松」の3都市です。

S造 工場の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京、札幌

S造 倉庫の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京、札幌

S造 物流の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

今月の建設市況と今後の見通し

公共事業 人材難で滞る…

ご覧になった方も多いかと思いますが、2020年3月6日の「日経新聞」に上記のタイトルで挙がっていた記事をご紹介します。

「国土交通省によると予算計上された公共事業の執行が人手不足で滞っている」とのこと。
三年連続で不調・不落が増加している理由は、建設業の人手は被災地だけでなく、全国的に不足しており、さらに毎年のように発生する大型の自然災害で工事が急増し、建設事業者や働き手が不足しているからのようです。2018年の不調・不落率は7%でした。
※不調:入札がなかったもの  不落:予定していた価格を上回る入札しかなく落札に至らなかったもの

「政府は2019年末に決定した大型経済対策で公共事業にさらに6兆円を投じることを決めたが、人手不足が供給制約となり景気の押し上げ効果は抑制される可能性がある」と指摘する調査会社のコメントも紹介されていました。
新型コロナウィルスの影響で経済の下振れ圧力が一段と強まっており、我々建設業界にとって今は辛抱の時期だと思います。直近では中国製品・部品の建材が納期通りに現場に届かず、工程に影響がでている案件も少しずつ増えてきました。工事中やこれから工事を着工する案件はスケジュール管理および対策が急務になりそうです。

今月の建設資材の動向ですが、鉄鋼系資材は一部、横ばいですが、H形鋼などの主要部材が下降傾向に転じています。
また、グラフにない大径角形鋼管も下降傾向に転じています。

[注意]
下降に転じている鋼材は主に「電炉材」です。昨年の7月にコメントしましたが、何十億円もの工事費がかかる工事に用いる鋼材は「高炉材」という電炉材より純度・性能の高い材料を主に用いるので、大幅に下落することには繋がらないかもしれません。(残念ながら高炉材の鋼材の価格は公表されていません)
RC系資材は先月に引き続き横ばい傾向です。
建築費指数について、S造は横ばいですが、RC造は先月に引き続き上昇傾向です。

資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)

建築費指数:2011年比/ それ以外:2011年4月比

推移傾向

現状維持

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • 異形棒鋼16ミリ 東京
  • 熱延鋼板1.6ミリ 東京

下降

  • 鉄スクラップ H2 東京
  • 山形鋼6×50ミリ 東京
  • H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京

資材、建築費指数の推移(RC系)

建築費指数:2011年比/ 上記以外:2011年4月比

推移傾向

上昇

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • セメント バラ 東京
  • 人工軽量コンクリート 180キロ強度 東京
  • 普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京
  • 生コンクリート 建築 180キロ強度 東京

次に、都市間における建築費の差を、東京を100とした都市間格差指数により示します。
今月は前回、載せられなかった分も含め紹介します。

・S造のオフィス、ホテル、店舗(先月2020年2月のレポートに掲載予定だったものです)。
傾向はかわらず、東京が一番高く、低い傾向(90以下)にあるのはどの用途も「金沢、新潟、高松」の3都市ですが、各都市とも前回に続き上昇傾向にあります。特に札幌の上昇率が高いです。

・RC造の集合住宅、病院、学校
大きな変化は見られません。傾向はかわらず、東京が一番高く、低い傾向(90以下)にあるのはどの用途も「名古屋、金沢、新潟、高松、福岡」の5都市です。

S造 オフィスの建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

S造 ホテルの建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

S造 店舗の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

RC造 集合住宅の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

RC造 病院の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

RC造 学校の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

今月の建設市況と今後の見通し

ゼネコン業界“は”好調…

先月に引き続き、新聞記事をもとに、建設市況についてご紹介します。
「多くの会社が減益・下方修正」という記事が出ているにもかかわらず、建設業界に関しては、「ゼネコン3社、最終増益」「五輪後の悲観論が薄れる」という記事が2月13日付けの「日経新聞」に掲載されていました。 理由は、来期以降も首都圏の再開発、統合型リゾート(IR)関連、災害対策としてのインフラ強化などの工事が予定されているから、とのことでした。
また、五輪関連工事が最盛期だった2018年頃、ゼネコンに有利な条件で交渉した案件が着工し始めていることも影響し、ゼネコンでは「数年間は好調が続く」という論調です。

しかし、ゼネコン以外の業界も見渡すと、

  • 百貨店の相次ぐ撤退が象徴するように、地方都市の抜本的な改革の見直しが急務
  • 米中貿易摩擦を背景に設備投資を控えた製造業関連の需要が伸び悩み。結果、鉄骨用鋼材が値下がり
  • 新型コロナウィルスの影響により、景気の停滞が懸念

といったトピックもあり、グローバル経済の中の小さな島国・日本の今後は、なかなか簡単には読めないですね。

今月の建設資材の動向ですが、
鉄鋼系資材は一部、下降傾向ですが、多くは先月に引き続き横ばい傾向です。
RC系資材は先月に引き続き横ばい傾向です。
建築費指数はS造、RC造とも上昇傾向に転じています。

なお、毎月お伝えしている都市間の建築費格差指数ですが、あいにく、今月は情報元の建設工業経営研究会 標準建築費指数季報の発行が遅れているため、更新できませんでした。来月はお伝えする予定です。

資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)

建築費指数:2011年比/ それ以外:2011年4月比

推移傾向

上昇

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • 鉄スクラップ H2 東京
  • 異形棒鋼16ミリ 東京
  • 山形鋼6×50ミリ 東京
  • H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京

下降

  • 熱延鋼板1.6ミリ 東京

資材、建築費指数の推移(RC系)

建築費指数:2011年比/ 上記以外:2011年4月比

推移傾向

上昇

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • セメント バラ 東京
  • 人工軽量コンクリート 180キロ強度 東京
  • 普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京
  • 生コンクリート 建築 180キロ強度 東京

今月の建設市況と今後の見通し

建設・セメント業界は晴れ?

最近気になった新聞記事をご紹介します。
「建設業界が順調」という記事が1月4日付けの「日経新聞」主要30業種の天気図に出ていました。予想では「五輪需要は一服したが、首都圏の再開発や防災・減災関連のインフラ投資が需要を後押しする」とのこと。
同じく、年末2019年12月27日付け「日経新聞」でも、「来年も再開発の波」というタイトルで、五輪後も大規模な再開発が控えていることが言及されていました。
これらの記事を読む限り、たしかに、建設業界自体はしばらく現状を維持できそうです。

しかし一方で、私たちのお客さま(特に製造系)の業界を見ると、“曇り”や“雨”の予想が多く、こういった事情を考慮すると、「建設業界の晴れもそう長くは続かないのかもしれない」という考えも同時に私の頭に浮かびました。

今月の建設資材の動向ですが、鉄鋼系資材は一部上昇傾向ですが、多くは先月に引き続き横ばい傾向です。
RC系資材は先月に引き続き横ばい傾向です。
建築費指数はS造、RC造とも先月に引き続き減少傾向です。

資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)

建築費指数:2011年比/ それ以外:2011年4月比

推移傾向

下降

建築費指数 東京 事務所 S 建築

上昇

  • 鉄スクラップ H2 東京

現状維持

  • 異形棒鋼16ミリ 東京
  • 山形鋼6×50ミリ 東京
  • H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京
  • 熱延鋼板1.6ミリ 東京

資材、建築費指数の推移(RC系)

建築費指数:2011年比/ 上記以外:2011年4月比

推移傾向

下降

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • セメント バラ 東京
  • 人工軽量コンクリート 180キロ強度 東京
  • 普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京
  • 生コンクリート 建築 180キロ強度 東京

次に、都市間における建築費の差を、東京を100とした都市間格差指数により示します。
今回はS造の工場、物流、倉庫をピックアップしています。
どの用途も東京を100とした場合、上昇しているのが特徴的な傾向です。
低い傾向(90以下)にあるのは変わらずどの用途も「金沢、新潟、高松」の3都市です。

S造 工場の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

S造 倉庫の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

S造 物流の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

今月の建設市況と今後の見通し

祭りの後の静けさ…?【建築編】

新国立競技場が無事に完成しました。過去のホスト国ではオリンピック開催の寸前まで工事を行っていたことを考えると、期限を守り、万全な状態でオリンピックを迎えようという日本の物づくりに対する姿勢は誇らしいと思います。
また、先月はスポーツ関連(ラグビーW杯や野球プレミア12)に対して「祭りの後の静けさ…」というタイトルでしたがを挙げましたが、今月は建築業界に関しても言えることかな、と思い再びタイトルにしました。
オリンピック・パラリンピックに関する「祭りのような建築ラッシュ」も落ち着きはじめ、マラソンの開催地変更などがありますが、なんとか順調に進捗しているようです。その影響のためか、建築コストを上昇させる理由が減少し、高止まりの状況から少しずつではありますが減額に向かっているように思え、建築業界のお祭りが一服した感があります。

一方、11月末の日経新聞に「生コン値上げ表明相次ぐ」という記事がありました。生コン協組が首都圏で5~7%の値上げを表明したとの事。もちろん買う側のゼネコンが受け入れるかは別になりますが…。
また、相変わらず鉄骨ボルトは手に入りづらく、既成コンクリートなどの生産も納期に時間が掛かる状況が続いているようです。コストだけでなくスケジュールに対しても注視していく必要がありますね。

今月の建設資材の動向ですが、鉄鋼系資材は一部上昇傾向ですが、多くは横ばいの傾向です。
RC系資材は先月に引き続き横ばいです。
建築費指数はS造、RC造とも先月上昇しましたが、今月は減少傾向に転じています

資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)

建築費指数:2011年比/ それ以外:2011年4月比

推移傾向

下降

建築費指数 東京 事務所 S 建築

上昇

  • 鉄スクラップ H2 東京

現状維持

  • 異形棒鋼16ミリ 東京
  • 山形鋼6×50ミリ 東京
  • H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京

下降

  • 熱延鋼板1.6ミリ 東京

資材、建築費指数の推移(RC系)

建築費指数:2011年比/ 上記以外:2011年4月比

推移傾向

下降

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • セメント バラ 東京
  • 人工軽量コンクリート 180キロ強度 東京
  • 普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京
  • 生コンクリート 建築 180キロ強度 東京

次に、都市間における建築費の差を、東京を100とした都市間格差指数により示します。
今回はRC造の集合住宅、病院、学校をピックアップしています。
東京が一番高く、低い傾向(90以下)にあるのはどの用途も「名古屋、金沢、新潟、高松、福岡」の5都市です。
直近の傾向として、大阪、札幌の建築費指数が上昇傾向です。

RC造 集合住宅の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

RC造 病院の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

RC造 学校の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

今月の建設市況と今後の見通し

祭りの後の静けさ…

先々月からお話していますが、ラグビーW杯は本当に楽しかったですね!
1987年、1年生から活躍した早稲田大学の堀越選手、今泉選手、藤掛選手、明治大学の吉田選手が現れてからラグビーが好きになった私としては、今回の日本代表の躍動は本当にうれしかったです!!
野球のプレミア12の優勝も素晴らしい出来事だったのですが、ラグビー熱で盛り上がる報道で若干かき消されてしまった感がありました。でも、そうはいっても、鈴木誠也(広島)選手の活躍には目を見張るものがありましたね。
これからも社会人・大学ラグビー、アイススケート、駅伝などが続くのでスポーツから目が離せないです。

さて、本題の建設市況ですが、2019年11月12日付日経新聞に自動車や家電、建築などに使用する薄鋼板の価格が軒並み下落した、との記事がありました。投資意欲の減衰で機械産業を中心に広がる需要の停滞不安が広がった結果、と記事にありました。確かに、鋼材の価格はじわりと安くなってきているようです。
一方、建築費指数はS造、RC造とも増加傾向のようです。明確な原因は分かりませんが、人手不足による人件費の増加などが原因かもしれません。

今月の建設資材の動向ですが、鉄鋼系資材は一部、横ばいのものもありますが、先月に引き続き、下降傾向です。
RC系資材は先月に引き続き横ばいです。
建築費指数はS造、RC造とも増加傾向です。

資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)

建築費指数:2011年比/ それ以外:2011年4月比

推移傾向

上昇

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • 熱延鋼板1.6ミリ 東京

下降

  • 異形棒鋼16ミリ 東京
  • 山形鋼6×50ミリ 東京
  • H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京
  • 鉄スクラップ H2 東京

資材、建築費指数の推移(RC系)

建築費指数:2011年比/ 上記以外:2011年4月比

推移傾向

上昇

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • セメント バラ 東京
  • 人工軽量コンクリート 180キロ強度 東京
  • 普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京
  • 生コンクリート 建築 180キロ強度 東京

次に、都市間における建築費の差を、東京を100とした都市間格差指数により示します。
今月はS造のオフィス、ホテル、店舗をピックアップしています。
各都市とも前回より上昇しています。
大きな傾向はかわらず、東京が一番高く、低い傾向(90以下)にあるのはどの用途も「金沢、新潟、高松」の3都市です。

鉄骨造 オフィスの建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

鉄骨造 ホテルの建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

鉄骨造 店舗の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京
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日本は各産業がティッピング・ポイント前夜 経済停滞の悲観的なニュースに惑わされるな

急激かつ非直線に進化する「ティッピング・ポイント」

「ティッピング・ポイント」とは、一つのアイデアや社会的行動がある日突然一気に敷居を超えて野火のように拡がっていくような劇的瞬間、図にするとこれまでの進化の延長線上からポンと離れてマジョリティになる瞬間です。現在の日本では、建設産業も他産業も今まさにその手前にいるんじゃないかなと感じています。

すでにティッピング・ポイントを超えて成熟している代表的な例は音楽産業です。ストリーミングサービスによって音楽を聴く習慣は大きく様変わりしました。

インバウンド観光もティッピング・ポイントを超えました。SNSで誰でも気軽に発信できるようになり、世界中から観光客が来て2013年にはインバウンド年間1000万人のラインを突破しました。

日本では、他の産業もティッピング・ポイントを迎える夜明け前のような状況になっていると感じています。

1.ティッピング・ポイントに不可欠な3原則
2.日本で生まれつつある、ポイントの萌芽
3.変革のために「当たり前」から一歩抜け出よう

1:ティッピング・ポイントに不可欠な3原則

私がマルコム・グラッドウェル著『ティッピング・ポイント』を読んだ2000年当時は、まだSNSという発想もバイラルマーケティングやプラットフォームという概念も存在しませんでした。しかし彼が伝えたい本質は同じで、当時と技術的な違いはあるにせよ今も参考にすべき点が多々あります。彼は、ティッピング・ポイントを迎えるための3原則があるといいます。

1つ目は「少数者の法則」です。人々へ流行の伝搬をスタートさせるには特別な3種類の能力を持った少数者が大きく関与します。本では「コネクター」という人脈豊富なつなぎ役、「メイヴン」という情報通、「セールスマン」という個性豊かな売り上手が挙げられています。刊行当時は人が対面した際の“口コミ”が伝搬の重要ルートと設定されていましたが、今はネット上のSNSやプラットフォームがその役割を担っています。私たちは昔より手軽にマジョリティを作り出せるようになっているのです。

2つ目は「粘りの要素」です。性質が粘り強いという意味ではなく、人の脳裏にこびりつくような“粘り”の印象を後々まで残すという意味です。一度聞いたら忘れない、一度体験したらまたやってみたくなる、そういった存在もティッピング・ポイントを作る要因です。

3つ目は「背景の力」です。そのときの社会的・時代的環境、社会全体がそれを発展させようとする大きな潮流も、要素として不可欠だといいます。今の日本は皆が「失われた20年」を前提にした停滞状況に飽きて「変わらなくちゃ」という潜在的な機運に満ちてきました。背景も揃い始めているのです。

2:日本で生まれつつある、ポイントの萌芽

建設産業もそういった状況下にあります。「粘りの要素」でいえば多様な発注方式が生まれて、いろんなサプライチェーンの組み合わせが出てきました。また、アイドリングエコノミー、シェアリングエコノミーもマジョリティになりつつあります。

シェアリングエコノミーは他人事ではない~日本にビジネスチャンスがある3つの理由~

表には出ていないだけで、実は水面下では新しいビジネスを考える人の気泡だらけです。それを統合するプラットフォームや、既存概念を突き抜ける粘着質を持った存在が見つかれば、その事業はすぐにティッピング・ポイントを迎えられます。

例えば、スポーツでもDAZN(ダゾーン)が Jリーグの前放映権を握ったことで配信・視聴スタイルが変わりました。このティッピング・ポイントによって現在はスポーツビジネスという概念が大きく揺さぶられています。

建設業界で求められているのもそれと同じような世界です。リアルとの組み合わせのほか、自動設計や自動データ収集が成り立って一つのベースを作るようになれば、それを中心としたサプライチェーンに全部切り替わっていきます。建築物という出来上がりのものだけでなく、造り手の企画設定の立て方や調達方法、情報データの集め方まですべてを変える画期的な状態になるでしょう。

ただし、これは個別にクローズドな技術開発やプログラム開発を行う汎用性がない状態ではダメです。汎用性をつけて互換し合い、それが集積して大きなプラットフォームになるからこそ大きなムーブメントを起こせる。一社で行うより、皆が参加する流れにするのが最重要です。

3:変革のために「当たり前」から一歩抜け出よう

手作業で厄介な部分はおそらく自動化されます。そのときに最後まで残るAIでは代替できない部分、人にしかできない部分にちゃんとフォーカスできるかどうかで未来が変わってくるのではないでしょうか。

そのために今から実践できることはたくさんあります。建設産業であれば、お客さんに一番利活用されるデータは何か、建築物というリアルを説明するデータはどう運用すればベストか、何が足りず何を作ればいいかを考えることが大切です。

全く関係ない先進を組み合わせてティッピング・ポイント要因を生み出す作業は、当社でも試みています。とても興味深いのは、あまりにも対象を広げ過ぎていたときは、アイデアがなかなか出てこなかったことです。でも「単にマッチングとしてこちらの遠い人とあちらの遠い人を結びつける世界から発想しよう」と範囲を限定すると、若い人たちからどんどんアイデアが出てきました。 手が届く範囲から始めると、前向きな妄想や突飛な発想が湧きやすいのです。

今後は「粘着の要素」で新手法を印象づけられるよう、パートナーの皆さんも巻き込んで、未来のティッピング・ポイントのエンジンにしたいと考えています。

日々のニュースはいつもネガティブですが、日本は実は失速しているわけでも停滞しているわけでもありません。ティッピング・ポイントが起こればその部門の産業はしっかり成長しますし、経済低迷とは無縁の世界で生き抜けます。

自分の業界が衰退産業だからと卑下する必要もありません。むしろ衰退と思われている産業のほうが伸びしろがあるブルーオーシャンです。建設産業もそうです。建物にはインフラやエネルギー供給まで全て繋がっているため事業の裾野が広く、工夫のしどころが多く残されています。皆さんも近傍の経済の浮き沈みに左右されることはやめて、悲観せず可能性を追究していきましょう。

今月の建設市況と今後の見通し

建設市場 じわりじわりと下降傾向?

スポーツの秋に突入し、スポーツニュースを観るのが楽しい季節になってきました。
 ・プロ野球  :クライマックスシリーズ、日本シリーズ
 ・サッカー  :ワールドカップ二次予選
 ・バスケット :B.LEAGUEアーリーカップ開催中、B.LEAGUE開幕は10/3
 ・バレーボール:ワールドカップ開催中
 ・ラグビー  :ワールドカップ9/20から!!!!

30~40年前にはそれほど盛り上がっていなかった競技も今や「ビジネス」として、さらには「文化」として根付くように関連団体の方々が頑張っています。
ただ残念ながら、これらの競技を行うための専門的な施設が日本にはまだ少ないのが現状です。「多目的」アリーナでの興行は色々と不都合があるようで、「ビジネス」「文化」として根付くための支援を建設業に携わる我々も学んでいく必要があると感じています。

本題の建設市況ですが、3%ではありますが鋼材(大規模建物の二次部材に使う、鉄スクラップが主原料の電炉材)が3年半ぶりに下落したようです(2019年9月5日付日経新聞)。
夏場に入ってからも物流倉庫の需要は底が堅いが東京五輪関連の需要が一服し、虎ノ門や八重洲といった都心での大規模工事に備える端境期に入った、と報じています。
一方で、ハイテンションボルトや人手不足で工期が遅れる状態が続いている現場もあるようなので引き続き注視していく必要があると思います。

さて、今月の建設資材の動向ですが、
鉄鋼系資材、RC系資材ともに横ばいです。
建築費指数はS造、RC造ともに減少しています。
1年以上、上昇または横ばいが続いていたので注目すべきポイントといえるでしょう。

資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)

建築費指数:2011年比/ それ以外:2011年4月比

推移傾向

下降

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • 鉄スクラップ H2 東京
  • 異形棒鋼16ミリ 東京
  • 山形鋼6×50ミリ 東京
  • 熱延鋼板1.6ミリ 東京
  • H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京

資材、建築費指数の推移(RC系)

建築費指数:2011年比/ 上記以外:2011年4月比

推移傾向

下降

建築費指数 東京 事務所 RC 建築

現状維持

  • セメント バラ 東京
  • 生コンクリート 建築 180キロ強度 東京
  • 人工軽量コンクリート 180キロ強度 東京
  • 普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京

次に、都市間における建築費の差を、東京を100とした都市間格差指数により示します。
今回はRC造の集合住宅、病院、学校をピックアップしています。
傾向はかわらず、東京が一番高く、低い傾向(90以下)にあるのはどの用途も「名古屋、金沢、新潟、高松、福岡」の4都市です。
大きな動きではないですが、大阪、福岡はどの用途も上昇傾向です。

RC造 集合住宅の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

RC造 病院の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

RC造 学校の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

今月の建設市況と今後の見通し

建設市場 先行き不透明な国内景気

先月は大規模建物の二次部材に使う電炉材(鉄スクラップが主原料)の鋼材が3年ぶりに値下がりしたことをお伝えしましたが、2019年7月26日付日経新聞の記事に、主に鉄筋コンクリート造に用いる棒鋼(いわゆる異形鉄筋)の価格が2年ぶりに値下がりした記事が載りました。1%の値下がりですが…。
それでも当社が担当するプロジェクトでも一時期と比べて落ち着きを取り戻している事実と合致するところがあり、記事でも「都市部で旺盛だった建設需要の変調を映している。内需をけん引してきた鉄鋼市況が力強さを失ってきたことで国内景気の先行きに不透明感が強まってきた」と言及されていました。工事費が安くなる傾向については歓迎しますが、国内景気の停滞と聞くと不安になりますね。

さて、今月の建設資材の動向ですが、鉄鋼系は下落に転じています。
RC造(鉄筋コンクリート)系は合板のみ下降しています。
ただし、建築費指数はS造、RC造とも上昇しました。
ここ最近に比べると大きな上昇です。(RC系は0.4ポイント、鉄鋼系は0.9ポイント上昇)
労務(人手不足)の影響かもしれませんね。

資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)

建築費指数:2011年比/ それ以外:2011年4月比

推移傾向

上昇

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • 鉄スクラップ H2 東京

下降

  • 異形棒鋼16ミリ 東京
  • 山形鋼6×50ミリ 東京
  • 熱延鋼板1.6ミリ 東京
  • H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京

資材、建築費指数の推移(RC系)

建築費指数:2011年比/ 上記以外:2011年4月比

推移傾向

上昇

建築費指数 東京 事務所 RC 建築

現状維持

  • セメント バラ 東京
  • 生コンクリート 建築 180キロ強度 東京
  • 人工軽量コンクリート 180キロ強度 東京

下降

  • 普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京

次に、都市間における建築費の差を、東京を100とした都市間格差指数により示します。
今月はS造のオフィス、ホテル、店舗をピックアップしています。
前回からの大きな変動はありません。
傾向はかわらず、東京が一番高く、低い傾向(90以下)にあるのはどの用途も「金沢、新潟、高松」の3都市です。

鉄骨造 オフィスの建築費都市間格差指数の推移移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

鉄骨造 ホテルの建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

鉄骨造 店舗の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京
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機動力あふれる「D-OODA(ドゥーダ)」ループで経営を変える

日本の労働生産性が低い理由

日本の年間労働時間は2000時間の高止まりで、所得は上がらず成長率は1%。一方EU は、年間労働時間1500時間ながら成長率2%です。この日本の労働生産性の低さについて、私なりにずっと考えてきた結果、決定的に足りないものはマネジメントだと確信しました。「マネジメントが存在しない」=「組織を機能させ、成果を出す仕組みがない」ということです。

私には「マネジメントはサイエンスとして突き詰めるべきだ」という信条があり、社内の人財育成でもさまざまなフレームワークや体系を構築してきました。でも、「ピースがひとつ欠けている」というモヤモヤがずっとありましたが、そんな時、当社の社員が紹介してくれた1冊の本を読んで、私は雷に打たれたような衝撃を受けました。

その本では、「D-OODA(ドゥーダ)」ループというフレームワークが紹介されていました。日本で馴染んでいるPDCAサイクルとは違い、より機動性をもって判断と決断を繰り返すのが特徴です。

「D-OODA」ループを経営に取り入れるメリットは主に以下3点です。

1.誰もがリーダーになることができる
2.素早い決定を習慣化して何度でもトライできる
3.年齢や経験に囚われず、誰でもアイデアを実践できる

メリット1:誰もがリーダーになることができる

リーダーとは固定化された役割だけではありません。社長や部長といった役職・肩書にかかわらず、たとえば、プロジェクトや社外との会議、社内のイベント等でもその場その場でリーダーの必要性が発生します。そこで役立つのがD-OODAです。

もともと、D-OODAは、ジェット戦闘機同士のドッグファイト中にパイロットがいち早く状況を掴んで的確に動くために生まれたものであり、「いかに早く考え、結論を出すか」という点に特化しています。まさに行動する仕組みを整え、臨機応変に素早く判断したい私たちにとってピッタリの手法です。もちろん従来のPDCAが悪いと言っているわけではありません。ただ、新しいイノベーションを起こしたいと思うと、PDCAには巨大な船を一足遅れて方向転換させるような重さを感じるのも事実です。

当社でもできるだけ早く全社員にD-OODAを浸透させ、機動経営につなげたいと思っています。

メリット2:素早い決定を習慣化して何度でもトライできる

D-OODAが浸透することで、冒頭に述べた日本人のマネジメント力の醸成に役立ちます。なぜならば、皆が短いタームを複数回せるようになるので、トライアルと結果の数が増えるからです。極端な話をすれば、今日考えたことを明日実践して結果が分かる。常に考えながら行動し、行動しながら考えることを求められるので、立ち止まってただ悩むだけの時間も減るのではないでしょうか。

【実践例】
山下PMCがマネジメントを担当した「UDトラックス 全国拠点整備支援業務」には、D-OODAループが適用されています。全国のトラック販売・整備拠点(カスタマー・センター)の建て替え・増築を、同時並行的に進め、即座に事象に対応するためにプログラム化しました。

山下PMC 実績・事例
「UDトラックス 全国拠点整備(本社ビル+上尾工場+14拠点)」

図のように、今の国内産業は、技術や人財は優れたものが揃っていても、統合する、プラットフォーム化する、そして、新しいビジネスとしてマネタイズするルートが途切れています。残念ながらまだ、点線上のプラットフォーム化までは昇華できていないケースがほとんどです。でも、D-OODAを上手に使えば、この状況を打破できるかもしれません。

メリット3:年齢や経験に囚われず、誰でもアイデアを実践できる

D-OODAが企業内でうまく浸透すると、年長者だけが誰かに指示するような場面は減るはずです。年齢や経験に関係なく各人がDesignを行い、必要なメンバーを自主的に揃えてチャレンジし、失敗したとしてもすぐ次の試行へ動けるマインドになります。

今よりもっと新しい人が新しい発想で何度もトライする土壌ができれば、点線下でバラバラだった技術や人を統合するアイデアが生まれやすくなり、プラットフォーム化へのルートが築けるのではないでしょうか。私たちの会社だけでなく日本全体がそんな空気に包まれればいいなと考えています。

私自身、30代40代の頃から、60代の先輩に対しても「ここを助けてください」と率直に協力をお願いしていました。彼らは高度経済成長以後を支えた技術を持ち、プロジェクトでその能力を活かしてほしいと考えたからです。そのおかげでたくさんの知恵とサポートを得て、人とは違う発想で事業を立ち上げたり、軌道修正したりすることが出来ました。今思えば一人でD-OODAを実践していたのかもしれません。

年齢も経験も役職も関係なく動ける、みんながリーダーという役割を担うことができる。結果、新しいアイデアが生まれ、リアルな人と技術が画期的な連携をして、日本発のイノベーションが創出される。そのためにD-OODAは非常に有効だと思っています。

今月の建設市況と今後の見通し

建設市場 陰る五輪特需?

2019年7月7日付日経新聞の記事です。国内総生産の5%を占める建設業生産額が国内景気に与える影響を取り上げています。
鋼材が3年ぶりに値下がりし、工事受注や生コン出荷も減少傾向とのこと。
「もしかして工事費が下がるの?」と期待される方もいらっしゃるかもしませんが、残念ながら直ぐに影響はでないと思われます。例えば記事に出ている鋼材メーカーは電炉材(鉄スクラップが主原料)を主に扱っています。住宅以外の大規模建築物では、電炉材は躯体以外の二次部材でしか使われません。
加えて労務費に下がる気配が見られないことも工事費が下がらない大きな要因のひとつです。
しかし、工事費が上昇する要因が減ったことは事実ですし、弊社が担当するプロジェクトでも一時期と比べて落ち着きを取り戻しています。
今後も注視して動向を追っていきます。

さて、今月の建設資材の動向ですが、鉄鋼系は先月に引き続き、資材、建築費指数ともに横ばいです。
RC造(鉄筋コンクリート)系の建築費指数は先月同様に横ばいですが、資材の生コンが上昇しています。

資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)

建築費指数:2011年比/ それ以外:2011年4月比

推移傾向

現状維持

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • 異形棒鋼16ミリ 東京
  • 山形鋼6×50ミリ 東京
  • 熱延鋼板1.6ミリ 東京
  • H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京

下降

  • 鉄スクラップ H2 東京

資材、建築費指数の推移(RC系)

建築費指数:2011年比/ 上記以外:2011年4月比

推移傾向

現状維持

建築費指数 東京 事務所 RC 建築

現状維持

  • セメント バラ 東京
  • 人工軽量コンクリート 180キロ強度 東京
  • 普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京

上昇

  • 生コンクリート 建築 180キロ強度 東京

次に、都市間における建築費の差を、東京を100とした都市間格差指数により示します。
今月はS(鉄骨)造の工場、物流、倉庫をピックアップしています。
福岡がいずれの用途も微増傾向にあるのが特徴です。
低い傾向(90以下)にあるのはどの用途も変わらず「金沢、新潟、高松」の3都市です。
5月からS造のオフィス・ホテル・店舗、RC造の集合住宅・病院・学校を紹介してきましたが、福岡が全てにおいて微増傾向にありました。

鉄骨造 工場の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

鉄骨造 倉庫の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

鉄骨造 物流の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

鴨下 清

株式会社山下PMC
事業創造推進本部 第一部 部長
鴨下 清(かもした・きよし)

大学院では、テンセングリティ構造や展開構造物について研究。山下PMCに入社し、大規模研究施設のCM業務を担当。現在は、基本計画~竣工・引渡しまでワンストップでプロジェクトを推進する案件を多数担当。特に、性能発注方式を活用したマネジメント経験が豊富。

今月の建設市況と今後の見通し

資材、建築費指数ともに安定した動き

香港の200万人デモはすごいですね。
「一国二制度」。これは何かというと、中国側が香港に対して、高度な自治、つまりは「司法」や「政治」、「経済」の仕組みを、返還後50年間にわたって保障しようというものだったらしいのですが、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする条例改正をめぐり大変な騒ぎになっているようです。政府などへ不満を言えない状況が日常化することは、確かにあってはならないことと思います。
つくづく日本人で良かった、と思います。

さて、海外では上記のデモやイラン沖のホルムズ海峡近くで13日に起きたタンカー攻撃など不穏な出来事が起こっていますが、日本の国内の建設資材動向は、鉄鋼系資材、RC系資材とも横ばいです。建築費指数についても横ばい状況が続き、ここ最近、資材は安定しています。

資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)

建築費指数:2011年比/ それ以外:2011年4月比

推移傾向

現状維持

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • 異形棒鋼16ミリ 東京
  • 山形鋼6×50ミリ 東京
  • 熱延鋼板1.6ミリ 東京
  • H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京

下降

  • 鉄スクラップ H2 東京

資材、建築費指数の推移(RC系)

建築費指数:2011年比/ 上記以外:2011年4月比

推移傾向

現状維持

建築費指数 東京 事務所 RC 建築

現状維持

  • セメント バラ 東京
  • 人工軽量コンクリート 180キロ強度 東京
  • 普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京
  • 生コンクリート 建築 180キロ強度 東京

次に、都市間における建築費の差を、東京を100とした都市間格差指数により示します。
今月はRC造の集合住宅、病院、学校をピックアップしています。
傾向はかわらず、東京が一番高く、低い傾向(90以下)にあるのはどの用途も「名古屋、金沢、新潟、高松、福岡」の4都市です。
大きな動きではないですが、福岡はどの用途も前回と同様に上昇傾向が続いています。

RC造 集合住宅の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

RC造 病院の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

RC造 学校の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

鴨下 清

株式会社山下PMC
事業創造推進本部 第一部 部長
鴨下 清(かもした・きよし)

大学院では、テンセングリティ構造や展開構造物について研究。山下PMCに入社し、大規模研究施設のCM業務を担当。現在は、基本計画~竣工・引渡しまでワンストップでプロジェクトを推進する案件を多数担当。特に、性能発注方式を活用したマネジメント経験が豊富。

今月の建設市況と今後の見通し

令和になっても変わらず高止まり

GW大型連休では一息付けましたでしょうか?
私は5/4に、人生で初めて一般参賀に家族で行ってきました。4時間待ちという状況でしたが皇居内の新緑や施設を間近に触れることができたので写真を撮りまくりました。ただ、14万人以上という人の多さには閉口しました。私のような軽い気持ちで「良い機会だから行ってみよう」という方が多かったのかなと思いますが、その中でも各国から旅行で来られた外国人の方が目につき、日本人としてちょっと嬉しかったです。

さて、今月の建設資材の動向ですが、鉄鋼系資材、RC系資材とも横ばいです。ここ最近、資材は安定しています。
しかし工事を控えている方たちは、高力ボルト入手の厳しさが続いていますので、気を付けて下さい。
建築費指数については前月までS造・RC造とも横ばいでしたが、今月は上昇しています。
企業の設備投資は建設市況の動向を意識はしているものの、しばらくは続くかもしれませんね。

資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)

建築費指数:2011年比 / それ以外:2011年4月比

推移傾向

上昇

建築費指数 東京 事務所 S 建築

現状維持

  • 異形棒鋼16ミリ 東京
  • 山形鋼6×50ミリ 東京
  • 熱延鋼板1.6ミリ 東京
  • H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京

下降

  • 鉄スクラップ H2 東京

資材、建築費指数の推移(RC系)

建築費指数:2011年比 / 上記以外:2011年4月比

推移傾向

上昇

建築費指数 東京 事務所 RC 建築

現状維持

  • セメント バラ 東京
  • 人工軽量コンクリート 180キロ強度 東京
  • 普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京
  • 生コンクリート 建築 180キロ強度 東京

次に、都市間における建築費の差を、東京を100とした都市間格差指数によりお示しします。
今月はS造のオフィス、ホテル、店舗をピックアップしています。
傾向はかわらず、東京が一番高く、低い傾向(90以下)にあるのはどの用途も「金沢、新潟、高松」の3都市です。
また、先月からの変化として、どの用途も上昇傾向にあるのは福岡です。

鉄骨造 オフィスの建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

鉄骨造 ホテルの建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

鉄骨造 店舗の建築費都市間格差指数の推移

2015年比

指数比較(今月)

  • 金沢、新潟、高松 札幌、仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 東京

今回はS造のオフィス、ホテル、店舗をピックアップしています。
前回から減少傾向の都市が多いですが、大阪、福岡は微増傾向にあるのが特徴ですね。
低い傾向(90以下)にあるのは変わらずどの用途も「金沢、新潟、高松」の3都市です。

鴨下 清

株式会社山下PMC
事業創造推進本部 第一部 部長
鴨下 清(かもした・きよし)

大学院では、テンセングリティ構造や展開構造物について研究。山下PMCに入社し、大規模研究施設のCM業務を担当。現在は、基本計画~竣工・引渡しまでワンストップでプロジェクトを推進する案件を多数担当。特に、性能発注方式を活用したマネジメント経験が豊富。

前回連載第7回目で、事業戦略と財務戦略を施設戦略につなげる仕組みを構築することの重要性についてご紹介しました。連載第8回目は、山下PMCの『Facility Dr.』進藤が、その施設戦略での推進に欠かせない投資判断の質とスピードを⾼めるDS(投資判断支援 Decision Support)の実践事例をご紹介します。

【図1】設備投資要件の基本フレーム

施設管理者が施設戦略に対する悩みとして、「そもそも自分の専門領域ではないから、何を検討してどう判断してよいのかが分からない」「図面管理が出来ていないため、施工経験者以外に相談することができない」「自分たちで投資要件を定義することが困難。疑問はあるが、施工者からの提案を信じるしかない」という声をよく耳にします。
まず、確認すべき点は、個々の施設の投資計画はどのようなプロセスを踏んで実行されているか、ということです。
一般的には、施設への計画的な保全に対する投資は、次のステップで行われます。

【①長期修繕計画】
建築・設備の各部位、部材、機器の修繕周期や耐用年数等から長期修繕計画等のLCMに関するマスタープランを作成。
【②中期修繕・改修計画】
長期修繕計画に基づいて、直近5年程度の保全項目を選択して、実行するかどうかを判断して中期の修繕・改修計画を立案。
【③単年度修繕・改修実行計画】
中期修繕・改修計画に基づいて単年度の実行予算を確保して、単年度修繕・改修計画を実施に移す。

【図2】計画的な投資判断プロセス

一方、忘れてならないのは、現況や課題を把握した上で、施設ニーズの変化、施設の社会的な機能の劣化、省エネ効果等、事業戦略・財務戦略・施設戦略の要素からの検討を加えて、修繕のみで対応するのか、バリューアップを盛り込んだ改修を行うのかの方針を定め、計画に盛り込むことです。
では、この検討は①②③のどのタイミングで実施すれば良いでしょうか?
一般的には②のステップです。この検討により、通常維持保全よりも多くの費用が発生する可能性があります。③の段階では一般的には予算を大幅に増額できないと思いますので、手遅れとなってしまう可能性が高いのです。

そして、この検討に際して重要なことは何でしょうか?
それは、事業部門(経営サイド)、財務部門、施設運営部門(現場サイド)の共通認識をもつことだと考えます。このために、投資目的、投資効果、IRR(Internal Rate of Return 内部収益率)、投資判断フロー、今後の推進プロセスなどを文書化・見える化し、多様な視点から投資要件を定義すると共に、事業戦略と施設戦略をつなげるための議論を巻き起こすことが必要でしょう。私たちは、そのドキュメントを「投資要件定義書」と呼んでいます。例えば、議論を進めていくと、大きな投資をしない場合でも、運用改善等で同等の効果が得られることもあります。実行か先送りか、どういう方法で解決するのか、修繕か改修か、財務的指標との関係は、といった様々な観点から知恵を出し合って、計画の優先順位を定めていくのです。

施設のあるべき姿の可視化に向け、アイデアの幅を広げ、合意形成を促すためのプラットフォームを構築すること。客観的視点から、施設戦略策定・予算編成・予算執行のための判断材料を可視化すること。これらが重要ということです。
ちなみに、前述の施設管理者の悩みのうち、「施工経験者に頼らない戦略立案」の手段として、私たちのようなプレイヤーを利用することも解決策でしょう。

進藤 光信

山下PMC
事業管理運営本部 部長
進藤 光信(しんどう みつのぶ)

東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修士課程修了。総合建設会社設計部門、化学製造業エンジニアリング部門を経て、現職。新規開発プロジェクト、改修プロジェクトのPM/CMから、CRE/PRE戦略にもとづくFM/LCM業務など幅広い領域の総合マネジメント業務を展開。
主要資格:一級建築士、認定コンストラクションマネジャー

※本記事は、「週刊ビル経営」第1084号(2019年1月7日発行)に掲載されました
発行元であるビル経営研究所の許可を得て、掲載しています。

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