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山梨県 丹波山村 役場 新庁舎 土地の空気を感じながら、これまでにない新しい「村」をつくる(中編)

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目指すゴールを明確にして
一緒に進む

7月第一土曜日に鮎釣りが解禁されると、毎年多くの釣り師が丹波山村を訪れる。

こんなに地元と溶け込んだ外部の人は、過去にはいませんでした

プロジェクトはどのように進めてきたのでしょうか?

副村長
「新庁舎建設室」の名称はありますが、職員も含め全員が日常業務と兼務しているのが実態です。なかなか全体を見渡すことができません。山下PMCさんには、毎月の定例会に参加してもらいましたが、その都度、計画の細部を長期と短期に切り分け、今準備することと、今決めることを明確にしていただいた。誰が何をするべきかが明確になり、計画がどの段階にあるかを役場全体で共有することができました。
村長
事業計画が本格化した矢先、2019年4月に前村長が急逝されました。後任に就いた私は行政の経験はなかったのですが、すでに計画の進め方、意志決定の仕組みが整理されていたことで、職員の業務を把握することができ、前村長の意志を継ぎ、確実な意志決定ができる環境が整っていました。山下PMCさんには、建物のCMをお願いしたのですが、村の立場に立ち、チームの一員として考え提案してくれたものが、村の運営、地域の在り方へのアドバイスでもあると感じました。
  • 村では毎月17日を「山の神」の日とし、その日は、仕事を終えた村民が集まって供えた御神酒を分け合い、1カ月を振り返り村の課題を話し合います。高木さんはそうした場にも参加し、村の文化や人の声も計画に反映してくれています。(写真左・村長)
    山下PMCの担当者の方々は、職員とも積極的にコミュニケーションを重ねてくれています。その中で毎回いろいろな情報を提供してくれるので、この村独自にカスタマイズされた業務しか知らない職員にも良い刺激となっています。(写真右・副村長)

CM業務の他に村の運営に関するアドバイザリー業務も山下PMCに依頼されていますね。どのような期待からでしょうか?

副村長
村の将来像を策定するために、村外の方々に委員になっていただいた「丹波山村未来会議」が以前からありました。とてもよいメンバーが集まり、たくさんのアイデアが出ていたのですが、それを取りまとめることに苦労していました。CM業務を通じ、山下PMCさんの、村を深く知り、全体を見て、細部まで取りまとめる力を借りたいと思ったのです。
高木
新庁舎を現在地ではなく、村域の中心地に移転新築することが村議会で決まり、庁舎を中心とした地域再生を未来会議で検討することになりました。しかし、森林、狩猟、温泉の活用など具体的な案が出たのですが、それだけでは方向性がバラバラでまとまらない。専門も背景も異なるメンバーの意見をひとつにするのは難しいものです。
皆が共有できるゴールを「ここだよ」と示すことで、優れたアイデアを熱い思いのまま、高いポテンシャルを維持してゴールを決めることができます。そこで、丹波山村にとって、皆が目指すゴールとは何かを考えました。
  • CMを担当する高木は、早稲田大学在籍中に建築史を専攻し、学術的興味から丹波山村を訪れたこともあった。「この村にとって何が『再生』『創造』たり得るか、それを常に考えています」(高木)。そのために大切なのが「観察」だと言う。山の自然、その中での暮らし、村民同士の共同体の仕組み……。何度も足を運び、語り合い、一緒にに遊び、泊まり、丹波山村に本当に必要なものを探している。
  • 1月7日に行われる「お松引き」は、村中から集めた門松や正月を木ゾリに積み上げ、村民総出で青梅街道を2本の綱で引く行事。

関連する用途

  • 公共

    2014年6月に「公共工事の品質確保の促進に関する法律」が改正され、公共工事においても多様な発注方式の採用が認められたことで、DB(デザインビルド・設計施工一括発注)方式、ECI(施工者が早期に関与)方式などが普及しつつあります。一方で、自治体の技術職員が減少する中で、2020年9月には「地方公共団体におけるピュア型CM方式ガイドライン」が発行され、複雑化・高度化する事業をCM活用により着実に推進する手法が広がりをみせています。また、多くの自治体では高度成長期に建設された施設の老朽化が進み、PRE戦略や公共施設マネジメントの立案・実施も課題となっています。

  • まちづくり/複合施設

    近年「まちづくり」や「複合開発」は一段と複雑化しています。事業主のビジョン・想い、立地、地域課題、マーケットの状況、都市計画の位置付けから納期、予算にいたるまで、諸条件によって大きくプロジェクトのあり方が異なります。通常の建設プロジェクトよりも長期にわたり、10年以上の時間を要することも少なくありません。関係者の数も膨大です。そこで重要となるのが、ブレないコンセプトと変化に柔軟に対応できるスキームの構築。創造力と実現力のある最適なプレイヤーが適切なタイミングで事業に参画することもプロジェクトの成否を左右します。

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