山下PMC

お問い合わせ
プロジェクトストーリー

矢崎総業 / 矢崎部品 ものづくりセンター アフターストーリー

  1. ホーム
  2. プロジェクトストーリー
  3. 矢崎総業 / 矢崎部品 ものづくりセンター アフターストーリー

アフターストーリー信頼を築く、コミュニケーションの方法

藤村
CM業務を通じて常に発注者の立場から物ごとを考え、プロジェクトを進めてくださったということを、あらためて強く感じます。何かこちらが課題に直面し、相談などを投げかけるとすぐに打ち返してくださって、そうしたことの積み重ねが信頼へとつながりました。会議の進め方もすばらしかったです。何が課題なのか、いつまでに何をしなくてはならないのかを明確にされていて、私どもも勉強させてもらいました。今回の経験のおかげで私どもは、発注者としても進化できたと感じます。またメンバーに恵まれたおかげで、会社同士では契約関係があるわけですが、個々人としては仲間同士のような意識で、一体感をもって仕事ができました。1年半の間でこれだけ親密になれたのは、プロジェクトの大きな成果だと思います。
大石
本プロジェクトでは、関係者一同がまったく知らない間柄からスタートしたにも関わらず、すばらしい信頼関係が築けたと思います。私どもも、別の事業所からの移転メンバーと昔からこちらにいる人間が混ざり合う編成で、顔見知りばかりではなかったのですが、新施設のスタートに向けてすばらしいコミュニケーションが取れました。開設後、他拠点の機能を当センターに集約する動きが進んでいます。管理、営業、開発、製造といった部門を一体化することで風通しがよくなり、意思決定もしやすくなりました。そのため現在は他の事業所を縮小しながら、こちらへと機能の集約を進めています。したがって使用者数は想定よりも増えてしまったのですが、執務室がオープンで柔軟なつくりになっていたので対応しやすく助かっています。
  • 矢崎総業/矢崎部品株式会社の藤村 賢二(中央左)、大石 斉(中央右)山下ピー・エム・コンサルタンツの木下 雅幸(左)、松浦 裕(右)(敬称略)
    矢崎総業/矢崎部品株式会社の藤村 賢二(中央左)、大石 斉(中央右)
    山下ピー・エム・コンサルタンツの木下 雅幸(左)、松浦 裕(右)(敬称略)

取材を振り返って
今回の取材で特に驚いたのは、2つの資料の充実ぶりだ。1つはプロポーザル時の提案書、もう1つは設計説明書である。
提案書は山下PMCオリジナルのエッセンスが凝縮された資料だ。そこでは矢崎総業の経営戦略の中に施設が位置づけられ、竣工までのマスタースケジュールと発注方式が示され、施設のゾーニングとコンセプトが描かれていた。工程から施設デザインまで、ほぼこの当時の提案通りに実現できたというから、机上論ではなく裏付けのある内容だ。そんな資料を実質10日で作成したというから恐れ入る。
設計説明書は150ページ以上に及ぶ書類で、山下PMCの指示により、設計者が作成したもの。竣工図書の一部を構成する。通常の竣工図書は図面や仕様書からなるものだが、こちらはなぜ建物がこの形になったのか、経緯や理由が示されているため、竣工後に参照しやすくできている。
これらの資料から伺えるのは、発注者のニーズを的確に想像し、先回りして解決策を示す姿勢だ。その姿勢が独り善がりではなく、発注者のニーズにきちんとはまっているのは、施設づくりという枠を超えて、発注者のことを深く理解しているからだろう。本記事サブタイトル“「ものづくり」から「営みづくり」へ”という言葉は、プロポーザル時の提案書に使われていたキーワードだが、もの(=建物)のみならず営み(=経営や人の行為)を構想するという、山下PMCに根付いた姿勢そのものを意味しているようにも思える。
平塚 桂(取材:2013年12月13日)

TEXT:平塚 桂
PHOTO:楠瀬 友将

関連する用途

  • R&D/生産施設

    市場の構図やニーズがめまぐるしい変貌を続けるなか、経営戦略のイノベーションとともに研究開発のあり方を見直す企業が増えています。従来の研究開発施設は、研究開発部門主体で計画・整備・運営されてきましたが、近年の研究開発は、企画段階から運営段階まで、経営戦略を色濃く反映する方向へと転換し始めています。その際にカギを握るのは、経営と直結する「事業(研究開発)戦略」の立案です。経営戦略というトップダウンの判断と、研究開発運営というボトムアップの提案を統合した事業戦略を立ち上げ、それに基づく研究開発施設の構築が求められています。

関連するプロジェクトストーリー

おすすめ記事

  1. ホーム
  2. プロジェクトストーリー
  3. 矢崎総業 / 矢崎部品 ものづくりセンター アフターストーリー