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朝日新聞社(1) 中之島フェスティバルタワー(中編)

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複合施設の最適解を考える

低層部分に巨大ホール。上層階の荷重をどうするか調整に調整を重ねました

村田
朝日新聞本社、音楽ホール、大規模テナントオフィス、商業施設、さまざまな用途が一つのビルに入ります。それぞれの目的、動線、配置などを掘り下げて考え、最適解を考える必要がありました。
田中
膨大な量の見積書を検討していただき、適正なコストで工事を進行することも仕事でした。
  • ウエストの33F~40Fはヒルトンホテルの最高級ブランド「コンラッド大阪」。
    客室は全て50平方m以上と、大阪最大級の広さを誇る。
  • 中高層階はオフィスフロア。1フロア820坪を基準フロアとし、
    無駄なスペースを極力減らし、効率のよいレイアウトを実現した。
村田
リーマンショック前だったこともあり、鉄骨や石油関連製品が高騰しつつありましたので、コストの管理は非常に難しい状況でした。設計の検討を進めながら、私達から発注者にコストの縮減検討案を提案することもありました。
田中
あのときの村田さんの仕事ぶりには鬼気迫るものがありました。私達の事業予算内に納めるためにどうしたらいいのか、山のように積みあがった見積書を半年かけて精査していきました。
宍道
その結果、35%のコスト削減を達成し、予算内に納めることができました。
村田
設計内容の検証のみならず施工計画の詳細まで切り込み、施工者と度重なる協議を行いました。施工者が提案するVE(ValueEngineering/性能や品質など建物の機能的価値を低下させずに、生産コストの低減を行う方法)を受け入れつつ、見積書を隅から隅まで検証し、交渉の参謀として全力を尽くしました。
田中
あの頃は当社に殆ど泊まり込んでいましたよね?
村田
旧社屋の中に弊社のデスクを置かせていただいていました。打合せ時間以外は輪転機の近くの事務室に、朝から晩までこもっていたことを思い出します。
田中
低層階にフェスティバルホールがあることも課題でした。
村田
大ホール内に大きな柱を置くことができないため、上層階のオフィスの負荷を、建物の外周部へ分散させる必要がありました。その構造が現れているのが、スカイロビーのメガトラス(斜め柱)です。この部分には施工上の難しさや建築コストへの影響など多くの調整を要しました。

構造性能を確保することも必要でしたので、ホールを擁する低層階とオフィステナントが入る中・高層階に中間層免震構造を設けています。

建物の構造も、ホールの遮音性と耐震性を優先させた低層部と、高層部では変えています。

関連する用途

  • まちづくり/複合施設

    近年「まちづくり」や「複合開発」は一段と複雑化しています。事業主のビジョン・想い、立地、地域課題、マーケットの状況、都市計画の位置付けから納期、予算にいたるまで、諸条件によって大きくプロジェクトのあり方が異なります。通常の建設プロジェクトよりも長期にわたり、10年以上の時間を要することも少なくありません。関係者の数も膨大です。そこで重要となるのが、ブレないコンセプトと変化に柔軟に対応できるスキームの構築。創造力と実現力のある最適なプレイヤーが適切なタイミングで事業に参画することもプロジェクトの成否を左右します。

  • 放送・メディア

    ネット配信等の隆盛やユーザー嗜好の細分化・多様化が進み、新聞・雑誌・テレビ等のトラディショナルメディアも変革の時を迎えています。これまでのメディア経営を主力としたビジネスモデルから脱却しようと新しいマネタイズを試みています。大都市で所有している不動産を活用したCREが活性化しているのはその一例です。

  • オフィス

    多くの業界が国内のみならずグローバルな視点をもって事業を推進されているなか、最近はカーボンニュートラルへの対応も考えていく必要に迫られています。自社オフィスにおいては、企業理念を体現するブランディングの実現や、イノベーションの創出を促す空間、web会議が根付いたことへの施設側の対応が求められています。また、テナントオフィスにおいては、採算性の向上や周辺競合施設との差別化を図るブランディングに加え、在宅勤務の増加によるオフィス面積減少の動きへの対応など、新たなオフィスビルの構築が求められています。

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