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ブライズワード アルモニーソルーナ表参道 中編

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[2014年3月~7月]課題整理のための新ツールを作成

部屋ごとの課題を整理し、
わかりやすくお伝えするためのフォーマットを作成しました。(中原)

「設計サイドとのコミュニケーションの円滑化」が課題だったとのことですが、具体的にどのような状況だったのでしょうか。

中原
私がPMrとして参画したのが基本設計の中盤でした。一般に、この段階になると発注サイドはともすると施設のディテールに目が行きがちになります。設計者もまた緻密な提案を返し、気がつくとお互いに全体像が見えにくくなっていることがよくあるのです。そうなると、予算とのバランスが崩れたり、手戻りが生じて工程に影響が出たりすることも懸念されます。本プロジェクトでは、この段階でもう一度、全体のコンセプトに沿っているかどうかを関係者間で確認しあうとともに、スケジュールの再調整をご提案しました。

具体的には、どういう方法を提案したのですか。

中原
まずブライズワード様の要望を伺って課題点をジャンルごとに分類整理しました。通常は工事の種類ごとに項目を分けたフォーマットを使用するのですが、そのままではブライズワード様にとって分かりにくく、使い勝手もよくありません。そこで、チャペルやレストラン、バンケットなど部屋ごとにどのような課題があり、それに対して設計者がいつまでに解決するのか、それを誰に提案するのかが一目でわかるオリジナルのツールをつくりました。
澤田
責任者の異動などもあり、当社内での承認体制もやや不明瞭になっていました。私はオペレーションまわりの責任者をしている関係で、今回のプロジェクトでは現場がスムーズな施設運営ができるよう、オペレーションの観点から施設デザインやサービス機能などをチェックしていました。控え室や更衣室の広さはどれくらい必要か、和服をたためるよう和室も配置したい、カーテンの開閉を自動にできれば演出効果も上がる、といったようなことです。こうした現場寄りの要望と、会社の経営寄りの視点を一元化する必要がありました。そこで、山下PMCさんに、社内でコンセンサスを得る最適な意思決定フローを提案して頂きました。

部屋ごとに解決すべき課題を整理するために作成したオリジナルツール。

出店者の意思決定スキームについても提案した。

ブライダルのゲストが着物に着替えるための部屋を用意した。

中原
各方面から出てくるさまざまな意見に対して、フィードバックして対応が可能かどうか、コスト調整ができる範囲か、スケジュール的には可能なのか、また経営サイドの判断領域としてはコンセプトに合致しているかどうか、こうした条件をフィルターにしてフローをつくり、前述のオリジナルツールに組み入れました。設計スケジュールの進行が少しでもスムーズになればと思い考案したものです。

予算内に収めるための
優先順位づけについてもサポートしてもらいました。(秋吉)

澤田
部屋別に課題を括っていくこのフォーマットはとてもよかったですね。われわれのこだわりをエリアごとにわかりやすく設計サイドに伝えることができました。どの部屋にどんな課題が残っているかも一目でわかり助かりました。
深瀬
設計者にとってもまた、部屋ごとに分割して考える方が設計課題を整理しやすかったと思います。厨房の担当などエリアごとに担当者も違ってきますから。
中原
あのシートは、今回のプロジェクトで初めて作ってみたのですが、私自身も新たな手法を獲得できた感があり、とても勉強になりました。
秋吉
もう一つ、それまでわれわれの側もバラバラに要求していたため、予算内にどう収めるかという課題も抱えていました。山下PMCには優先順位の整理に関してもサポートしてもらいました。
中原
私たちプロジェクトマネジャーはよく「コンセプトに立ち戻る」という言葉を使います。ブライズワード様がそもそも何を求めていらっしゃるか、本当に必要なものは何か、もう1度コンセプトに照らして整理していくわけです。
澤田
「おふたりとゲストのみなさまへ究極のおもてなしを体現する」というコンセプトに照らし合わせて、本当に扉一つ、照明一つ、細かいところではマイクのジャックを一つに至るまで、必要かどうかを検討していきました。

関連する用途

  • 商業施設

    消費嗜好の多様化が加速するなかで、商業施設にはこれまで以上にコンセプトの斬新さや、他施設との差別化が求められています。Eコマースの成長が著しいこの時代には、実店舗ならではのコンセプトメイクも重要です。従来通りの店舗計画が必ずしも最適といえず、商空間はそのあり方自体が常に問い直されているともいえます。適切なマーケット分析・敷地分析をベースに、違いを生み出す施設コンセプトを立案し、適切なMDへと展開していくことの重要性は今後ますます高まっていくでしょう。

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