プロジェクトストーリー
NBC長崎放送新社屋(後編)
たった4カ月で移転を完了
隣接の「ヒルトン長崎」との間には、JR長崎駅から浦上川に抜ける歩行者専用道路が整備。駅を降りた観光客が稲佐山の姿を求めてNBC長崎放送の社屋の横を通る人の流れが生まれる。
開局70周年に向けた多くの刺激を得ました
新社屋には、グループ会社や制作協力会社も入居されていますね。
- 入江
- 放送業界の厳しい現状も踏まえ、放送収益以外にも力を入れるため、新社屋では一部を賃貸借フロアとしています。いざ移転となった際には、自社のことだけでなく、そうした社外への対応が必要となり、そこでも山下PMCさんに力を発揮していただきました。
- 杉本
- 通常、放送局の場合、竣工から移転の完全完了まで10カ月程度確保してもおかしくないのですが、今回は4カ月という短い期間しか確保できませんでした。さらに、テナント入居の各社も「長崎市交流拠点施設」オープンの日に入居を希望され、非常にタイトでした。
- 小野
- 施設に対する期待感を感じたうれしい想定外です。想定外といえば、衆議院議員総選挙の日程が重なり、選挙特番の放送に備え引っ越しをずらすことに。でも、長崎放送の方々の一体感と効率的な動きに助けられました。
- 白壁
- 社外の協力を得ながら、自分たちの仕事を見直し、新しいあり方を目指す。その最初の力を発揮できた機会でした。この事業を通じ、社内外とのコミュニケーションの取り方、その効果など、開局70周年に向けた多くの刺激を全社的に得られたと思います。
- 1階エントランスホールには収録設備も備えたイベントスペースも設けられている。建物横の歩行者専用道路とはガラス越しのため、市民イベントとの連動も構想中。
プロジェクト概要
発注者・所有者・運営者 | 長崎放送株式会社 |
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所在地 | 長崎県長崎市尾上町5番6号 |
建物用途 | 放送局 |
面積 | 敷地面積:3498㎡ 建築面積:950㎡ 延床面積:9054㎡ |
規模/構造 | 地上11階/鉄骨造・一部CFT造 |
設計・監理 | 株式会社三菱地所設計・株式会社フジタ 九州支店設計JV |
施工 | 株式会社フジタ 九州支店 |
PMr/CMr | 株式会社山下PMC |
PMr/CMr業務期間 | 2018年3月~2021年11月 |
山下PMC担当者 | 杉本憲祐、小野順子、吉川大輝、油田泰輝、高橋純信 |
関連する用途
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放送・メディア
ネット配信等の隆盛やユーザー嗜好の細分化・多様化が進み、新聞・雑誌・テレビ等のトラディショナルメディアも変革の時を迎えています。これまでのメディア経営を主力としたビジネスモデルから脱却しようと新しいマネタイズを試みています。大都市で所有している不動産を活用したCREが活性化しているのはその一例です。