プロジェクトストーリー
茅ヶ崎市地域医療センター 3師会主導による救急医療施設の建築をCMがサポート(後編)
―次救急施設の建築で重視したことはなんでしょうか。
- 石原
- 最初に申し上げた通り、高度な医療を提供する場所ではないので、必要最小限備えるべき設備が何か、コスト含めた全体のバランスを重視しました。
- 丸山
- 医師不足の昨今、一次救急と、総合病院などの二次、三次救急との住み分けは、地域の医療運営上とても大切です。
- 石原
- 以前の施設にはなかった、感染症患者用の隔離室、キッズルームが整備されましたね。
- 丸山
- 照明についても、丁寧に説明いただきました。光にも色調があり、それが心理面にも変化をもたらすということなどは、我々は知りませんでした。これらの提案とアドバイスをいただけたことはよかったです。
- 石原
- 昼白色をベースに温かみがある施設となりました。
- 丸山
- 他にも、面白い発見があり、いい勉強になりました。会議に出ていた先生方も、興味津津だったと思います。
―運営サイドの感想をお聞かせください。
- 丸山
- 医師、看護師、現場のスタッフなどが気持ちよく働ける環境になりました。
- 石原
- また会員の皆様が集まりやすいよう、柔軟にゾーニングが変えられる大会議室もできました。
- 丸山
- 3師会と市の連携をさらに強化し、災害時の救護活動のための受水槽、自家発電設備も備えた複合施設ができました。今後も茅ヶ崎市の手厚い地域医療のシンボルになると感じています。
3階の大会議室。医師会の会員間における医道の高揚、医学医術の発達・普及、公衆衛生の向上を図るための研修会や講習会等も実施可能な十分なスペースを確保。
プロジェクト概要
発注主 | 一般社団法人 茅ヶ崎医師会 |
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施設運営者 | 茅ヶ崎市、一般社団法人 茅ヶ崎医師会、一般社団法人 茅ヶ崎歯科医師会、 一般社団法人 茅ヶ崎寒川薬剤師会 |
所在地 | 神奈川県茅ヶ崎市茅ヶ崎3丁目4番23号 |
建物用途 | 診療所(無床)、調剤薬局、事務所 |
面積 | 延床面積2,770.32㎡/敷地面積3,306.74㎡/建築面積964.54㎡ |
規模/構造 | 地上3階・塔屋1階/RC造 |
設計監理・施工 | 清水建設株式会社 |
CM業務範囲 | 基本計画、発注支援、設計・施工マネジメント |
CM業務期間 | 2016年9月~2019年2月 |
CMr | 株式会社山下PMC |
山下PMC担当者 | 木下雅幸、渋谷宣隆、石原卓哉、山添康彦、吉川大輝、炭山数文 |
関連する用途
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医療・健康施設
医療施設の整備には、経営・運営・施設の視点を統合した計画立案が欠かせません。しかし、診療報酬制度の制約を受ける経営、多数の専門職が関わる運営、24時間365日止められない施設において、全体を見渡し最適な計画案を見出すとともに、関係する専門職の納得感を得ながらプロジェクト推進を行うことは容易ではありません。3つの視点を横断的に俯瞰し、複数の分野・部門にまたがる関係者の合意形成を実践できるプロジェクトマネジャーが求められてます。