建設市況レポート(22年9月)
今月の建設市況と今後の見通し
曇りから薄日に回復してきた建設業界?!
エリザベス女王の国葬、安倍元首相の国葬など世界の要人が一国に集まる行事が続き、なにかと慌ただしかった9月も終わりを迎える中、7月にもお伝えした「主要30業種の天気図」が日経新聞(9月26日付)に掲載されていました。
我が建設業界は曇りから薄日に好転した評価でした。
「資材価格が高騰を続けてきたが、一部で頭打ちの傾向もでてきたことと、価格転嫁が進み受注時の採算は底入れの兆しがみえてきた」という内容でした。
確かにこれまでに経験をしたことがないような物価上昇の中、高止まり感がでてきた印象はありますが、ウクライナ侵攻や中国の不動産状況などにより大きな変化が訪れる場面が今後も続く可能性があり安心はできないと考えます。
また建設業界の問題として、昨今の建設市況の伸び具合に対して圧倒的に技術者が不足していると弊社を含めて感じています。
自虐的ですが建設業界自体に魅力を感じてもらえないためなのか人手が増えない状況です。
かつ建設業界は一品生産の業態なので効率的なDX化が進んでいません。
以前から懸念されていたことが目に見える形で現実の問題になってきているので、業界全体で対応を考えていく必要を感じています。
さて、下記に先月のコスト状況(9月初旬発表)をお伝えします。
1.資材、建築費指数の傾向
鉄鋼系資材は先月に引き続き、構造用鋼管が上昇しています。その他は横ばいです。(スクラップを除く)
RC系資材は横ばいです。
建築費指数についてS造は先月に引き続き上昇傾向ですが、RC造が横ばいとなりました。
資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)
出典:日経NEEDS / 建設物価調査会
建築費指数:2011年比/ それ以外:2011年4月比
推移傾向
上昇
●建築費指数 東京 事務所 S 建築
上昇
- ●鉄スクラップ H2 東京
現状維持
- ●異形棒鋼16ミリ 東京
- ●山形鋼6×50ミリ 東京
- ●熱延鋼板1.6ミリ 東京
- ●H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京
資材、建築費指数の推移(RC系)
出典:日経NEEDS / 建設物価調査会
建築費指数:2011年比/ 上記以外:2011年4月比
推移傾向
現状維持
●建築費指数 東京 事務所 S 建築
現状維持
- ●セメント バラ 東京
- ●普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京
- ●生コンクリート 建築 180キロ強度 東京
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