建設市況レポート(22年1月)
今月の建設市況と今後の見通し
鋼材は高止まり感、その他の資機材は……
凄まじい勢いでコロナの第6波が日本を襲い、不安・不都合な日々が続いていますが、皆さんお元気でしょうか?
ビジネスへの影響もさることながら、幼稚園・保育園閉鎖など、生活への影響も大きいようなので、皆でフォローし合っていければと思います。
さて、資機材ですが、相変わらず高値の状況が続いています。
鋼材は高止まり感が出てきていますが、ガソリン、電線、ステンレス、アルミ、ニッケル、合板など資材の高騰が今月も報じられています(「日経新聞」より)。
特に非鉄金属のアルミやニッケルが高騰しましたが、脱炭素に伴い需要が拡大している事が原因のようです。
この様な高値が続けば設備投資への意欲が低減してしまうので、早く落ち着いてほしいのですが、まだ先が見えていないといったところだと思います。
さて、下記に先月のコスト状況(1月初旬発表)をお伝えします。
1.資材、建築費指数の傾向
鉄鋼系資材は先月に引き続き、横ばいです。
RC系資材はコンクリートおよび合板が上昇傾向で、特に合板の上昇率が大きいです。
建築費指数はS造、RC造とも先月に引き続き、上昇傾向です。
2.都市間格差の傾向
今回はS造の工場、物流、倉庫をピックアップしています。
東京を100とした場合、広島の上昇率が大きく、名古屋の下降率が大きいのが特徴的です。
低い傾向(90以下)にあるのは変わらず、どの用途も「金沢、新潟、高松」の3都市です。
資材、建築費指数の推移(鉄鋼系)
推移傾向
上昇
●建築費指数 東京 事務所 S 建築
現状維持
- ●熱延鋼板1.6ミリ 東京
- ●異形棒鋼16ミリ 東京
- ●山形鋼6×50ミリ 東京
- ●H形鋼5.5×8×200×100ミリ 東京
下降
- ●鉄スクラップ H2 東京
資材、建築費指数の推移(RC系)
推移傾向
上昇
●建築費指数 東京 事務所 S 建築
上昇
- ●普通合板Ⅱ類 4ミリ 東京
- ●生コンクリート 建築 180キロ強度 東京
現状維持
- ●セメント バラ 東京
S造 工場の建築費都市間格差指数の推移
指数比較(今月)
- 金沢、新潟、高松 < 仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 < 札幌、東京
S造 物流の建築費都市間格差指数の推移
指数比較(今月)
- 金沢、新潟、高松 < 仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 < 札幌、東京
S造 倉庫の建築費都市間格差指数の推移
指数比較(今月)
- 金沢、新潟、高松 < 仙台、大阪、広島、名古屋、福岡 < 札幌、東京