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施設運営の勘違い

症例1:「自前主義症」人・スキル・時間・情報の4不足

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症例1:「自前主義症」人・スキル・時間・情報の4不足

症例1:「自前主義症」人・スキル・時間・情報の4不足

今月から、『施設のかかりつけ医』として、施設建築のあらゆる悩みに向き合い、施設運営と事業活動をトータルでサポートする山下PMCの『Facility Dr.』が、施設運営にまつわる勘違いとその対処法について事例をまじえながら紹介します。

山下PMCは、金融ビッグバンの翌年の1997年、PM/CM(プロジェクトマネジメント/コンストラクションマネジメント)専業会社として設立。私たちは、お客さまに寄り添ってプロジェクトを強力に推進する『施設参謀』をコーポレートスローガンに、施設に関するお客さまの課題解決を全面的に支援するマネジメントサービスを提供しています。

事業戦略と施設戦略をつなぐ「施設のかかりつけ医」

さて、お悩みにお答えする前に、まずは企業を取り巻く環境変化について説明します。近年、企業がESG(環境、社会、ガバナンス)の観点から持続可能な社会構築に向けて貢献できているかに着目して、企業を評価するESG投資が着実に根付き始めています。2015年9月の国連サミットで採択された、世界が合意した「持続可能な開発目標(SDGs)」がESG促進の鍵となるでしょう。そのようななか、企業は目まぐるしく変化する社会環境に対応しながら、企業としての事業活動(=利益の創出)を持続的に成長させていくため、多くの課題に直面しているのも事実です。

お客さまが施設建築に求める重要3要素

企業が所有する施設建築は、①テナントオフィス・ホテル・物流倉庫等、毎月一定の賃料収入のある「収益用途施設」と、②工場・研究施設等、生産品やサービス等の実事業から収益を得るための「実需用途施設」に大別されますが、共通していえることは、事業活動(ビジネス)を行うために施設建築を利用するということです。施設建築は建設することが目的ではなく、事業活動を営むために必要不可欠なものです。

施設建築の資産価値維持・向上と共に、適正コストで「施設の健全寿命」を追求する必要性がありますが、施設運営(現場サイド)と事業運営(経営サイド)に温度差があり、施設建築の戦略的運営計画が立案・実行されていないケースが多くあります。高齢化社会を迎えた今、「健康寿命」を延ばし、生活の質の向上はもとより医療費抑制につながる「未病対策や予防医療」が注目されていますが、施設建築も人と同様ではないでしょうか?『施設建築の現状を正しく判断し、予見される事象(不具合や、ニーズに対するミスマッチ等)に対して計画的に投資計画を立案し、実行する』言葉にすると簡単ですが、施設運営プロセスにおいては、多くのお客さまに共通する課題によって、言葉通りに実行するのは難しいのが実情です。だからこそ、私たちのような施設のかかりつけ医が必要とされていると自負しています。

施設建築が存在する限り施設運営は続きますが、今回のご相談のように、施設運営プロセスにおける多くの業務を自社内の人材で全てを実行しようとする、いわば『自前主義症』が見受けられます。私たちは、『人・スキル・時間・情報』の4不足こそが、多くのお客さまの共通課題と考えます。「人手不足で一人で担当する施設数に限界を感じる」「専門外のことは、何を元に判断して良いのかわからない」「雑務に追われて検討する時間がない」等、心当たりはありませんか?餅は餅屋です。施設運営プロセスの部分的もしくは全体的に関わらず、最適なパートナーを見つけることが重要です。

4つの不足が施設運営におけるお客様の共通課題

次回以降も、施設運営の深刻なお悩みに対して、私たちFacility Dr. ならではの観点でお答えしていきます。

松浦 裕

山下PMC
事業管理運営本部 本部長
松浦 裕

信州大学大学院工学系研究科システム開発工学修了。プロジェクトのPM/CMから、CRE/PRE戦略にもとづくFM/LCM業務など幅広い領域を担当。
主要資格:工学博士、一級建築士、認定コンストラクションマネジャー、認定ファシリティマネジャー。

※本記事は、「週刊ビル経営」第1056号(2018年6月4日発行)に掲載されました。
発行元であるビル経営研究所の許可を得て、掲載しています。

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