プロジェクトストーリー
ヒルトン長崎(中編)
多くのプレイヤーの提案から最適解を導く役割の明確化
「ヒルトン長崎」外観。
長崎の魅力、ポテンシャルの高さ。それが表現されている
本プロジェクトには、数多くのプレイヤーが存在していますね。
- 諸山
- 多くの担当者、多くの提案、それらを随時判断し決定する膨大な仕事がゴールまで続きます。「設計者」「施工者」「デザイナー」「コンサルタント」、専門工事を行う「施工社・ベンダー」等、様々な専門性を持ったプレイヤーの関係性を整理しました。当事者間で処理できるものは運営者に判断を仰がずに適時進める。ブランドや運営に関わる判断が必要な場合は、会議の場で判断を仰ぐ。このように、役割の切り分けを明確にしました。
- 三好
- すべてのプレイヤーがホテルづくりのプロ。それぞれが「ヒルトン長崎」への強い想いを持っていました。異なる立場の提案をひとつのホテルに集約させる。そのために、提案意図の明確化、課題の優先順位の整理、スケジュール遵守の徹底等、一手ずつ確実に行いました。
- 阿倉
- 専門家の提案をそのまま図面にするのではなく、現場の使い勝手を確認して調整してもらいました。たとえば、バンケットやブライダル。素晴らしい空間の提案と同時に、ウエイティング時の対応等、オペレーションも細かく確認しました。その結果、利用者にもスタッフにも心地良い仕上がりにつながっています。
- 諸山
- ゼロからつくり上げていく過程で、ホテル業務のすべてを知る阿倉さんに相談できるというのは、私たちにも心強いことでした。
- 阿倉
- このホテルはフランチャイズでもあり、「ヒルトン」というブランドを掲げながら、私たち運営する側の想い、提供したいサービスレベルへのこだわり等、裾野の広がりまでの一体感によって「ヒルトン長崎」=「長崎らしさ」を全体で表現することを望んでいました。その手応えは、何よりもスタッフたちのモチベーションの高さに表れています。困難な状況での準備、そしてオープンでしたが、誰もが生き生きと働いています。
- フルサービスかつアッパークラスのホテルづくりと運営には多くのプレイヤーが存在。それぞれの役割と会議体を整理し、課題・提案事項・決定事項を明確にした。
- ホテルの随所に地元のモチーフを使ったアートを感じる空間がある。©Nacasa & Partners
プロジェクトに関わったマネジャー
関連する用途
-
ホテル
現代のホテルビジネスでは、所有・経営・運営を分離し、それぞれのリスクに応じて利益の分配を行う事業方式が日本においてもスタンダードとなりました。事業主が所有・経営・運営いずれの立場であっても、事業のどのフェーズにおいても、経営的側面と建築的側面の双方から常にリスクとリターンを明確にした、専門的コンサルティングサービスが求められています。また、近年ホテルのグレードは高くなる傾向が強くなっています。一般的にホテルのグレードが高くなるとサービスも質と量ともに増えるため、施設のグレードや複雑さも高くなります。それにより、関わる設計者、施工者、デザイナーやコンサルが増えるだけでなく、事業主側でも求められる対応が高度化しています。
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