TODOリストを使いこなすためにたった一つの大切なこと
木下雅幸の3分間マネジメント TODOリストを使いこなすためにたった一つの大切なこと
今日行うべき仕事の一覧表、TODOリストを一生懸命つくっても、半分も終わらなかった……なんて話はよく聞きます。じゃあそもそも、TODOリストは役に立たないものでしょうか。
- キノシタ
- 建築のプロジェクトマネジメントに特化したコンサルティング会社の、こう見えてもトップコンサルタント。
- タスクくん
- キノシタも所属する草野球チームで4番でサードを守るチームの主力選手。菓子メーカーに勤務する35歳の中堅ビジネスパーソン。
タスクくん
キノシタ
誰でもそんな感じになるよね。じゃあさ、割り込みがあることを前提にTODOリストをつくってみれば?
タスクくん
TODOリストって、その日やるべき仕事をリスト化したものでしょう? 割り込みを前提にしたリストという考え方は、はじめて聞きました。とか、あまり関係ないんじゃないかなぁ。
キノシタ
ボクは、リストに時間見積もりを入れるようにしているんだ。その日の就業時間内でどれだけ仕事がはかどるか、正確な見積もりを心がける。割り込みも想定しておけば、よりベターさ。
タスクくん
そうか、時間見積もりは必要かもしれないですね。毎日、達成できないリストをつくるよりは、精神衛生上いいかもしれませんね。
TODOリストに時間軸を入れよう
今日はたくさん仕事をこなそうと意気込んで出社したのに、チームのメンバーから相談を受けたり上司に急に呼ばれたりして、実際は半分も仕事ができなかった、なんてことがあります。TODOリストは、そもそもやるべきことを忘れないために使われていますが、そんな状況に陥ると、リストにまだ残っている仕事量に気が滅入ったとか、そもそものTODOリストをやめてしまったという話を聞きます。
そうではなく、TODOリストをシミュレーションの道具としてみてはいかがでしょうか。TODOリストに何時間でその仕事を終わらせるか、時間見積もりを記入するようにします。しかも、多分このあたりで割り込みが入るだろうからと、この仕事の作業時間は2時間だけど、割り込みが入ればプラス1時間、余裕をみて3時間と計算します。もし邪魔が入らなければ1時間得しますし、あまりキチキチの見積もりでは役に立ちません。
私は仕事を終えて会社を出る前に、その日の反省も含めてリストを確認し、明日のリストを作成します。次の日にやろうと思うと、意外に覚えていないもので、新鮮なうちに、リストの項目を完全に消化できなかった理由を考えて、翌日のリストの精度を高めます。
もちろん、イメージ通りの結果にはなかなか到達できませんが、イメージと現実のギャップをつかみ、うまくいかなかった理由を探ることは大切です。私は意識的に「明日はどうなる?」「1カ月後はどうなってる?」と、シミュレーションしながら仕事をしています。その日の経験に基づいて明日の仕事のイメージをつくる。それがビジネスの達人への第一歩ではないでしょうか。
その日の終わりにそこまでやって、会社を出た時には仕事のことはすっかり忘れる。それがリフレッシュするための毎日の儀式になっています。
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このところ3つのプロジェクトをかけもちしていて、体がいくつあっても足りませんよ。毎日、TODOリストをつくって、優先順位が高いものからこなそうとするんですけど、オフィスで仕事をしていると誰かが割り込みをかけてくるので、なかなか思うとおりには行かないんですよね。