週刊 施設参謀 週刊 施設参謀

経営課題を解決するファシリティ・
CRE戦略マガジン

できるビジネスマンのTODOリストはここが違う

木下雅幸の3分間マネジメントできるビジネスマンのTODOリストはここが違う

予定通りに仕事をこなすにはTODOリストの精度を上げたいが、仕事は一人だけでは完結しないもの。そこで、その他のプレイヤーのTODOも考えた「段取りTODOリスト」をつくってみる。

キノシタ
建築のプロジェクトマネジメントに特化したコンサルティング会社の、こう見えてもトップコンサルタント。
コウタくん
勤務する広告代理店では駆け出しの営業マン。学生時代から野球部で活躍し、いまは職場でハードワーカー。
コウタくん
TODOリストに時間見積もりを入れるって、ボクも始めました。漫然と仕事するよりも絶対いいですね。仕事がはかどります。でも突発的な事情で、その日は実働4時間しかこなせなかったなんてことも起こります。すると、計算上は次の日、12時間分の仕事をしないと取り戻せない。そんなときは、ちょっとヘコみますね。
キノシタ
イヤイヤそういう時こそ、会社の組織力を利用すればいいんじゃないかな? 君の会社ならできる先輩もいれば、体力のある同僚もいるだろう。
コウタくん
ええっ、もしかして仕事丸投げですか?
キノシタ
そうじゃないよ。あくまでキミが全体をコントロールして、仕事を段取りよく進める必要があるということさ。会社のリソースを効率よく使って、最大のパフォーマンスを得るといえば、理解できる? だけど、人を使うってけっこう難しいよ。たぶん最初のうちはTODOリストを何回も書き直すことになるはずさ。

他者の動きをイメージするとTODOリストは進化する

部内であれ課内であれ、チームで動きながら自分の担当の仕事をこなすというのが、会社の一般的な形態です。

たとえば、コウタくんが任された資料作成では、専門家にヒアリングしたり、調べ物をしたりする必要があり、完成時期が迫っているなら、手分けしてなんとか完成にこぎつけようと考えるのがフツーです。おそらく、最終的に書類が完成しても上司のチェックがあって、その対応処理も見込んだほうがいいでしょう。

コウタくんは駆け出しの新人ですから、もっと周りの先輩たちに助けを求めることができる立場。彼らの力を借りながらよりスピーディに仕事を進めるという選択肢もあるでしょう。

そのためには、TODOリストに先輩たちとのやりとりも加えると、だんだんリストの精度が高くなる。コウタくんはリストに、「○○さんに話を聞く」「△△さんに情報を集めてもらう」といった行動を入れていくことで、周りが見えるようになります。

ただし、○○さんに話を聞くにはアポ取りが必要で、いつ話を聞けるかは未確定。また、情報入手までの△△さんの作業時間もどれだけかかるかはっきりしません。そこがクリアしないとまだ書類作成に取りかかるのは難しいはずです。なぜなら、すべての要素が段取りとなって結びついているからです。

すると、新しいTODOリストは他者の行動が含まれると同時に、他者とのやりとりを行うタイミングも含まれる必要がある。私はそれを「段取りTODOリスト」と呼んでいます。

めんどくさいなと思われるでしょうが、そんな大げさなリストをつくる必要はありません。仕事のパフォーマンスは、他者とのやりとりをイメージしたTODOをつくることだけで、飛躍的に向上します。

段取りを想定し、事態の成り行きをイメージできていれば、仕事は想定どおりに進むようになります。そこまでイメージしてもゴールが見えない場合には、上司に早めにSOSを出せます。成り行きで失敗してしまう人より、きちんと結果のシミュレートできる人の方が、上司は安心して仕事を任せられます。

取材・文:陣内一徳

木下雅幸郎

株式会社山下ピー・エム・コンサルタンツ
取締役 常務執行役員 / CIO(イノベーション推進責任者)
木下雅幸

1968年、茨城県水戸市生まれ。
神戸大学大学院工学研究科建築学専攻修了。建築設計事務所大手の山下設計で超高層オフィスビルなどの大型プロジェクトの設計を手掛ける。その後、三井生命保険の不動産部不動産投資グループで数多くの投資ビル全体のCRE戦略の構築やアセットマネジメント全般に従事。2010年に山下PMCに入社し、多数のプロジェクトに関わる。現在は取締役 常務執行役員 / CIO(イノベーション推進責任者)の立場で、クライアントの参謀として未来を描き・実現するビジネスモデル創出型のサービスを展開。
プレゼンテーションの勝率9割の実績を持つ、山下PMCのトップコンサルタント。 主な受賞に、グッドデザイン賞、日本コンストラクションマネジメント協会CM選奨ほか。