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「ES CON FIELD HOKKAIDO」(北海道ボールパークFビレッジ)(後編)

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思想や信念こそ要項書に取り込む

32カ月に及ぶ工事期間中、徐々に完成に近づくボールパークを建設関係者のみならず、住民やファンが固唾(かたず)をのんで見守った。

設計・施工者と我々の間に山下PMCが入ることで、緊張関係と意思疎通の両方が実現しました

前沢
そうだ。山下PMCさんの取材だから、お願いしてよかったことも話しておかないと。「こんなことまでやってくれるの?」と思うことばかりでしたが、特に助かったのは要項書のアドバイス。他の施設の要項書も見せてもらいましたが、抽象的な言葉やスペックに関する記述ばかりで「どの施設の話?」「何がつくりたい?」と意思が感じられなかったのですが、我々は思想や信念もそこに盛り込みました。
木下
プロジェクトが成功するかどうかの8割が決まるほど要項書は重要です。
前沢
プロジェクトの根幹でもあり山下PMCさんとじっくり話しました。とても地味な作業でしたが、専門家の視点も加えて言語化・視覚化しました。
三谷
設計・施工者と我々の間に山下PMCが入ることで、緊張関係と意思疎通の両方が実現した。これはプロジェクトが健全に進むためのファクターになりましたね。
前沢
それから、発注方式はデザインビルドをベースに一部分離発注も取り入れた方式を提案してくれ、非常にうまくいきました。
木下
前沢さんはよく「建築って、これを何度も繰り返すの?」って言っていましたが。もう1回チャンスがあったらどうしますか?
前沢
結論から言えば、もうやらない。ずっと想像してきたことを皆さんの協力を得て、具現化し、やり切った。もちろんまだやらないといけないことは残っているけど。小川にもよく言うんですよ。もう君たちでやりなよって。
木下
でも、私たちは、まだまだ前沢さんたちと一緒にやりたいんですよ。今回経験したビジネスモデルのエッセンスが、これからの我々にも大切なものになっていくと思いますし、それを言語化し伝え広げて行く責任があると感じています。
小川
これからの社会にとって間違いなく必要なエッセンスだと思うので、一事業で終わらせてはいけないですね。
木下
ゴールに到達するだけじゃなく、その上を目指す。こうした経験をまたご一緒したいです。
  • ES CON FIELD HOKKAIDO内にあるオフィスルームに、山下PMCから寄贈したグリーンアートウォールを掲示。SDGsに配慮し、フィールドに使用している人工芝の廃材や土を使用している。
  • プロジェクトの成功を左右した要項書。施設の要件だけではなく、発注者の思想も盛り込まれた要 項書のスケッチ。スケッチの中のキーワードがES CON FIELD HOKKAIDO、Fビレッジとして具現化されている。
  • 設計・施工者の選定は一次・二次選考の2段階に分けて実施。“世界がまだ見ぬボールパーク”に向けエッジの効いた提案を引き出すために、一部の参加者は、一次選考では単独でエントリーされた設計者と施工者でチームを組んでもらい二次選考に挑んでもらった。各社・チームとの対話・評価期間は10カ月に及んだ。
  • 発注方式はデザインビルドを応用した独自の発注方式を採用。可動屋根、寒冷地での天然芝など、高度な技術を必要とするため、従来型のデザインビルド方式を応用し、独自のスキームを開発。設計段階から工事現場所長の参画を促す、実施設計の一部を施工図に置き換えるなど、各プレイヤーのアイデアと技術を早期に取り込み、プロジェクトの質を上げるための工夫を行った。


プロジェクト概要

発注者・運営者 株式会社ファイターズスポーツ&エンターテイメント
所在地 北海道北広島市Fビレッジ1番地
用途 観覧場、商業、宿泊など
面積 敷地面積:5ha(北海道ボールパークFビレッジ全体 32ha)
建築面積:約50,000㎡
延床面積:約125,000㎡
規模/構造 RC造・S造・SRC造/地下2階(フィールド)・地上6階(地上から約70m)
仕様 開閉式ルーフ/天然芝フィールド/1枚屋根スライド式(2枚屋根/1枚固定)
設計 株式会社大林組・HKS, Inc.
工事監理 株式会社大林組
施工 大林組・岩田地崎建設JV
PMR/CMR 山下PMC
PM/CM業務期間 2017年8月~2023年4月
山下PMC担当者 木下雅幸、鈴木洋平、松本悠里、山添康彦、旭翔一、澤本惠司、岡部篤

プロジェクトに関わったマネジャー

関連する用途

  • スポーツ・エンターテイメント

    これからの街が、より良い街であり続けるためには、市民に選ばれる魅力が必要不可欠です。今、その有力な魅力となりうるものにスポーツやエンターテインメントがあります。にぎわいのある街となるための在り方とは?スタジアム、アリーナの事業収益が成立するための工夫とは?日本の未来を力強くドライブする、しかし誰も答えを創れていないソリューションが、強く求められています。

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