プロジェクトストーリー
海老名総合病院(後編)
多くの急患も対処可能に。先進医療で地域を支える
離れた位置からもサインがクリアーに視認でき、病院の存在が地域の人々に安心感を与えている。
設計の凄みを感じつつ、そのよさをフルに活用していきたい
最後に成果について教えてください。
- 服部
- 従来の入院患者数は一日平均390人でしたが、420人まで増えました。病床が新棟西館に集約できたことでスタッフの動線がスムーズになり、個室が増やせたことによる成果です。先日は一晩に28人の救急患者を受け入れました。
- 贄
- 手術室と集中治療室等が同フロアになったことで、移動時間が短縮されました。エレベーター待ちの時間が不要になりました。
- 石原
- そうしたお話を伺うと、このプロジェクトは、初めに設定した基本計画が、ほとんど変わらなかったなという印象があります。
- 贄
- 設計の凄みを感じながら、それをフルに活用するのが、これからの我々の役目だと思います。将来的には、この地域も人口が減少していきます。医療や介護の形態も変わっていくでしょう。そうした30年、50年先の将来を見据えたプロジェクトマネジメントを山下PMCさんに期待しています。
- 小倉
- ハード面だけでなく、医療と病院の役割を含めて、今後も先生方とディスカッションを重ねていきたいと考えています。
- 「断らない救急」をスローガンに救急患者の受け入れを行っている。
プロジェクト概要
発注者・運営者 | 社会医療法人ジャパンメディカルアライアンス 海老名総合病院 |
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所在地 | 神奈川県海老名市河原口1320 |
用途 | 病院 |
面積 | 敷地面積: 18,568.32㎡ 建築面積: 4,507.51㎡(新棟西館) 延床面積: 18,994.23㎡(新棟西館) |
規模/構造 | 地上5階建て/S造(一部RC造、一部SRC造) |
病床数 | 497床 |
設計・施工 | 清水建設株式会社 |
PMR/CMR | 山下PMC |
PM/CM業務期間 | 2018年6月~2023年10月 |
山下PMC担当者 | 小倉哲、石原卓哉、平原美貴、志賀重貴、舟津四郎、福田博 |
プロジェクトに関わったマネジャー
関連する用途
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医療・健康施設
医療施設の整備には、経営・運営・施設の視点を統合した計画立案が欠かせません。しかし、診療報酬制度の制約を受ける経営、多数の専門職が関わる運営、24時間365日止められない施設において、全体を見渡し最適な計画案を見出すとともに、関係する専門職の納得感を得ながらプロジェクト推進を行うことは容易ではありません。3つの視点を横断的に俯瞰し、複数の分野・部門にまたがる関係者の合意形成を実践できるプロジェクトマネジャーが求められてます。