STORYお客さまの声

JFA夢フィールド(中編)

何を体験し、何を考え、何が生まれるのか?
「人」を重視した施設

使う人同士の交流が生まれる仕組みをつくりました

基本計画策定までの経緯を振り返りながら、「JFA夢フィールド」で具体化した要素をお話しください。

島田
まず私たちの要望を全部出し切るところからスタートしました。海外には、宿泊施設やダイニング、遠征先の芝生を再現できるピッチ、医科学面でのサポートや研究施設もあります。でも、すべての「要望」を反映すると、とんでもない予算規模のものになってしまいました。
柿田
まず最大限のイメージを共有し、次にJFAさんの理念との照合に取り組みました。島田さん、津内さんと会議を重ねながら、JFAさんの理念とは、サッカーに限らず、スポーツを社会に広めるなかで「人々の健康や子どもたちの健全な心身の成長に寄与する」ことであり、その実現のための施設をつくるのだという目標が共有できました。
津内
JFAの理念を具現化する施設に必要なものは何か。全員の視線が一致したことで、何かに特化した施設ではなく、複数の用途で使うことができ、なおかつ、コンパクトという方向性が固まっていきました。
野﨑
必要な機能の優先順位を決める過程で、島田さんから「ひとつの部屋をいろいろな使い方ができないか」という提案があり、カンファレンスルームに可動間仕切りを設けて会議室にも使うなど、「削る」だけではない「活かす」ことでの予算のコンパクト化を図りました。
  • クラブハウスを中心に様々なカテゴリーの選手間の交流が生まれる。
柿田
使い方の多様性とそれへの対応は、動線を工夫することで実現しています。
津内
日本代表チームと他のカテゴリーのチームとでは動線を分けたい。でも、様々なカテゴリーの選手同士が交流できる仕組みもつくりたい。そこは苦心しました。どんな人がどんな使い方をし、それがどういう頻度になるのかを、1日、そして年間という規模で洗い出し、部屋の配置と動線の検討を重ねました。
柿田
「分ける」と「混ざる」の両方を動線に盛り込みました。たとえばロッカーは分ける。でもジムは共有する。そこに交流が生まれる仕組みを実現しています。
野﨑
機能の連携図を何度もつくり、どの部屋を動線的に近づけ、どの機能を共有させるかを、人の動きをイメージしながら具体化しました。2015年は、それをくり返し、動線と必要な機能という施設の基本を2016年3月の基本計画に盛り込むことができたのです。
  • 各部屋の利用者の動線を詳細に予測し、機能的な施設を実現した。
  • 日本代表エンブレムがデザインされたロッカールーム
  • 1階のジムからもピッチが見渡せる。

膨大な「要望」が、JFAの理論に基づいて整理され、具体的な機能として実現したのが「JFA夢フィールド」と言えますね。

津内
ここはサッカーのトレーニングセンターだけではありません。日本代表を強くするのはもちろんですが、豊かなサッカー文化を広める拠点でもあるのです。
島田
これまでJFAハウス(日本サッカー協会ビル)にいた指導者や職員もここに移り、目の前のピッチで様々なカテゴリーの選手や他の指導者の練習を目にします。その場で対話し、良い点を吸収し合う。それは全国から集まる指導者や選手も同様です。ここで生まれたものが広まり、それは従来とは比較できないほど加速化するでしょう。その先に「日本のサッカーが強くなる」という期待を施設の完成とともに協会内部でも多くの人が実感としてもち始めています。
津内
2019年10月、日本女子代表「なでしこジャパン」の高倉麻子監督が建築中のクラブハウスを見学し、「別のカテゴリー選手との交友関係が広がり、サッカーの輪が広がる」ことや、他のチームの指導者の意見を聞けることが、選手に良い刺激を与えるだろうと期待を述べてくださいました。
施設には、設備やテクノロジーも重要な要素ですが、「JFA夢フィールド」では、それはあくまで付加機能です。ここでは人を重視します。人が何を体験し、何を考え、そこから何が生まれるかが重要なのです。
島田
完成した「JFA夢フィールド」は、「どうだ」と驚かすような施設ではありません。ここの主役は施設でも私たち職員でもない。サッカーを介して世の中を、未来をよくしていこうとするために何が必要かを考え、それを機能的にそしてシンプルに構成しました。その目標は、山下PMCさんとスタートしたからもてたものですし、5年後のゴールまでの確実な歩みとなりました。
  • クラブハウス2階からは、天然芝のピッチで練習する選手の姿を見ることができる。
  • JFAの旗章が印象的なクラブハウスの外壁。

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