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President's Notes

「 女性活躍」が建築界でも当たり前になるために

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2024年9月18日、『AERA dot.』 (https://dot.asahi.com/)にアップされたPOLA 社長・及川美紀さんのイ ンタビュー記事を読んで、頭を殴られたようなショックを受けた。

AERA dot. 編集長 鎌田倫子氏: (略)政治でも経済でもクオータ制のように女性の割合が一定になるような仕組みは、数合わせにすぎないという批判がつきまといます。
及川氏: 女性が男性ばかりのエグゼクティブの会議で発言するのは、すごい勇気がいるのをご存じですかと聞きたい。例えば、海外の有名なビジネススクールを出たような、自分より格上の英語圏の人ばかりの会議で、あまり英語が得意でない日本人が一人で、そこで発言するのは勇気がいりますよね。女性が一人というのはそれと同じことが起こっていると思ってください。 クオータ制の意味は、数合わせをしたいのではなく、女性の発言力を増したいのです。発言する人の言葉が重要に扱われるような環境をつくりたいから。日本の場合、無理にでもそういう環境をつくらないと、女性の意見も男性化してしまいます。
※朝日新聞出版の承諾を得て抜粋(24-3183)

正直に言えば、「女性活躍」とは男性ばかりのエグゼクティブの会議でも臆することなく発言ができることだと思っていた。実際自分でもそれを目指して努力したし、そうしてきた。だから、権利ばかりを主張するフェミニズムはどこか好きになれないと感じていたことも否めない。「女性だから」という理由でさまざまな会議や会合に呼ばれることには大きな抵抗を感じていたし、「女性だから呼ばれたわけではない」と自分自身に言い聞かせてきた。

自身が男性化していたことに、全く気が付いていなかった。建築や不動産の世界はいまだ男性社会であることは紛れもない事実であり、その中で35年以上仕事をし続けてきた結果、知らず知らずのうちに女性退化男性進化を遂げたのかもしれない。それが生命維持のために必要な変化だったことは間違いないだろう。

株式会社ポーラ 代表取締役社長 及川美紀氏(写真右)。9月21~23日、岐阜県飛驒市古川町で開催された「Hida Co-Innovation Festival」でのひとこま。飛驒では2026年春に「Co-Innovation University (仮称)」の開校を目指しているが、地域のすばらしさ、次なる豊かさを一緒に創り上げるキックオフイベントとして開催された。トークセッションの一つに、丸山も登壇した。

及川さんの例えを少しアレンジしてみる。「女性ばかり30人が集まっているところに男性の貴方が一人入って、いつもと同じように自分の意見を言えますか?」おそらく大多数の男性は「No」と答えるだろう。もしかすると、すでに男性化した私自身も「No」かもしれない。

今一度自分の役割を見つめ直す。次の世代の女性たちに、いや、男女双方に、私は何ができるのだろう。何をすべきなのだろう。女性が活躍するという、あまりにも当たり前のことが真に当たり前になるために、この業界には他にほとんどいない女性経営者としてできることはまだある。
『AERA dot.』の記事がアップされた数日後にすてきな笑顔の及川さんと飛驒古川でご一緒して、その想いを強くした。

山下PMC 代表取締役社長 社長執行役員 丸山優子

出典:山下PMC 広報誌『unsung heroes』vol.33/winter 2024

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