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京浜トラックターミナル DynaBASE(ダイナベース)(中編)

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課題を皆の力で乗り越えた

―JMTは、23区内に東京と地方を結ぶ4ヵ所のトラックターミナルを構え、国から「民間物資拠点施設」に、東京都から「広域輸送基地」に指定されています。

先川原
私たちは国内物流手段の核となるトラックターミナルを運営し、災害時には被災地に物資を運ぶ拠点となる社会的な使命があります。そこで、施設全体を免震化し、72時間事業継続可能な非常用自家発電設備も導入されております。災害時にも迅速な出荷が可能なことが評価され、テナントとして医薬品卸、総合食品商社が入居しました。

工事段階には、テナント各社を交えた定例会を開催し、ここで出た要望や意見も山下PMCさんがすぐに検証していました。
柳原
冷凍冷蔵庫の設置、大規模なマテハン(※)設備設置のほか、さまざまな要望が出てきました。

※マテハン……マテリアルハンドリング。機械作業全般を指す用語。
先川原
冷凍冷蔵庫を設置することで、電力使用量が増え、特別高圧に対応する機器と設備も必要になりました。
柳原
決定から竣工まで1年を切っているのに、短期間で検討して、特別高圧変電設備の導入を即断された。あの時の経営判断と、行動力には、驚きました。
先川原
確かに冷凍冷蔵ができるようにするのは大きな変更でした。

動線の変更や特別高圧電流設備の追加…大きな変更も乗り越えました

―その決定を、山下PMCはどのようにサポートしましたか?

柳原
特別高圧変電設備にかかる金額の精査などを行いました。必要な電力量と、足りない電力量を試算し、工期内に間に合う方式やコストについて的確にアドバイスしました。
先川原
ほかにも防火区間の間仕切りなどにも大規模な変更がありましたが、山下PMCさんが設計・施工者が持つ技術も引き出し、最適解を導いてくれました。
柳原
課題を皆の力で乗り越えたということが、個人的にはいい経験になりました。全員が一つの方向を向き、その目標に向かい、それぞれの仕事をこなすという貴重な経験をしました。


  • 3階の倉庫部分。天井から床に至るまで高品質に仕上げている。


  • 南東の京浜運河から見た『ダイナベース』。

もの作りは人です。みんなで知恵を出し合って安全な施設が完成しました

―設計・施工者の選定に用いられた、技術提案型総合評価方式とはどんなものですか。

柳原
設計・施工者の実績や計画、提案力、推進体制など総合力で判断します。私たちはCMrとして、各社に有効なプレゼンテーションを促したり、JMTさんの判断に必要な情報収集・整理をしたり、といった支援を行います。
先川原
山下PMCさんが私の信念を理解してくれたことも大きい。これまで技術畑を歩んできた私は、「もの作りは人である」という考えがあります。年齢や立場にかかわらず、「いいものを作ろう」という意識によって、結果は大きく左右されます。「担当の仕事が終わったらあとはお任せ」するのではなく、総合的に応援し、知恵を出し合う体制が必要になります。山下PMCさんは、私の考え方を踏まえながら、各社を評価。そして、VE(Value Engineering)、CD(Cost Down)の査定においても、建築の専門家として助言をするなど、力になってくれました。
柳原
その上で事業採算性も検証し、設計・施工者が決定しました。当時、問題となっていたもののひとつは、建築資材の高騰です。『ダイナベース』は設計期間が長く、その間に物価が上がるリスクがありました。それに、人手不足の深刻化も予想されていました。
先川原
山下PMCさんは選定の段階で物価スライドの仕組みを入れました。設計施工者には“現在のベストプライス”で手を上げていただける仕組みを作りました。
柳原
しかしながら、結果としては、物価は下がりました。このため当初の予算よりもさらにコストを抑えることができました。

関連する用途

  • 物流施設

    EC(Electric Commerce:電子商取引)事業の需要拡大をはじめとして、物流施設の性質や機能は時代とともに大きく変化しつつあります。コールセンターや撮影スタジオを併設した物流施設や物流業務の効率化、省人化を目的としたマテハン(マテリアルハンドリング:モノの移動)機器に対応する大規模高機能型物流施設などは、その一例といえます。同時にBCP(事業継続計画)への関心が高まり、耐震性能の高い安心・安全な建物や、災害時に速やかに復旧できる施設が求められています。環境への配慮も欠かせない要素であり、街づくり的なアプローチが必要な施設もあります。これらの新しいニーズが高まる一方で、施設の大型化に伴い、保管や荷役の集約化が進み、これまで以上に競争力のある施設の実現も求められています。

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