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社員インタビュー03

設備設計の枠を超え、建物のライフサイクル
全てに関われることが醍醐味

環境ソリューション本部 サステナビリティ戦略部
管理統括本部 経営戦略本部 経営企画部

プロジェクトマネジャー

酒田 健

機械設備設計からCMrへ

前職は機械設備設計者だった酒田さん。山下PMCでは設備担当の枠を超えてさまざまな用途の施設を担当し、しかも建物の計画段階から完成後の運用・維持管理段階まで全ライフサイクルにわたって関われるのが楽しいと語ります。

――酒田さんは環境・運営推進本部に所属していますが、どのようなプロジェクトを担当していますか。また、CMr(コンストラクション・マネジャー)の仕事と前職の設備設計者との違いは、どんなところにありますか?

 現在、「横浜ベイシェラトンホテル」の設備改修プロジェクトに携わっています。当社では「Facility Dr.(ファシリティ・ドクター)」と呼んでいますが、施設の現状を正しく判断し、将来的に不具合などが予見される場合に、投資計画を立案して不動産価値をより向上させるための戦略をお客さまに提案する業務ですね。いわば施設の「かかりつけ医」にあたります。
 ホテルは一年中営業を行っています。営業を止めることなく、いかに効率よく経済的に改修工事を行うか、発注者である建物オーナーとホテル運営者、そして私たちCMrで話し合い、お客さまにとってベストな計画を立案・実行できるようにサポートします。
 例えば、オーナーが所有する建物を大切に思って改修を考えたとき、オーナーの一存で全てが決められるものではありません。やはりホテル運営者のほうが施設の中身については把握していて、「こう変えたい」とオーナーに提言したいこともあるでしょう。その間に入って、第三者的な立場でアイデアを出し、あるいは妥協できる点を探し出していきます。
 一方で改修のための資金を出すのはオーナーですから、その予算について根拠立てて立案したりもします。山下PMCは運営管理に関する専門的な提案ノウハウを蓄積していて、お客さまからの信頼も厚く、ほぼ任せてもらっています。
 私は前職では設備設計に携わっていましたが、今の仕事は施設の運営や維持管理までを視野に入れ、常に中長期的な視点でプロジェクトに臨む必要があります。それがCMrならではの特徴であり、設計者との大きな違いだと感じています。

――これまで担当した案件の中で、印象に残っているプロジェクトはありますか?

 サンフレッチェ広島の本拠地、広島サッカースタジアム「EDION PEACE WING HIROSHIMA(エディオンピースウイング広島)」を広島市の市街地に建設するプロジェクトを担当しました。環境に配慮した「エコスタジアム」を造ることが設備チームの目標でした。
 では、何を以てエコスタジアムと呼べるのか。目指すエコの内容を検討し、一つは「ZEB Ready※」の達成を目指しました。太陽光発電設備などの再生可能エネルギーの積極的な活用をはじめ、省エネのために高効率の空調機器やLED素子の大型映像装置も導入しました。
 もう一つは、環境省の補助金事業に採択されることで、“お墨付き”を得ることです。「観覧場」であるスタジアムは補助対象外の建物用途でしたが、発注者である広島市と共に環境省に掛け合い、公共工事として建設するエコスタジアムの意義を伝えました。「環境省がこのプロジェクトに理解を示すことで、エコスタジアムの先行モデルとなり、全国に普及する契機になるはず」と主張したのです。発注者に対しては、補助金の申請に関するスキームやスケジュールに関して、資料を準備し提供しました。
 こうした努力の甲斐あって、このスタジアムは「新築建築物のZEB化支援事業」に採択されました。ZEB Readyも取得していますし、堂々とエコスタジアムを名乗れます。私にとっては非常に大きなチャレンジでした。

――プロジェクトをまとめていくにあたり、一番重要だと考えていることは何ですか?

 とにかくプロジェクト関係者と会話することです。打ち合わせの際に議論するだけでなく、打ち合わせの前後の時間や飲食の機会にも、できるだけいろいろな人に話しかけるよう心掛けています。冗談を含めた日常の会話もコミュニケーションです。言葉の端から本音が見え隠れしますから、それを察して早めに対応する。例えば施工者と発注者の間を取り持ったり、発注者に代わって伝えたりすることで、トラブルの芽を摘むことができます。やはり雰囲気づくりは重要で、いい雰囲気の中でプロジェクトを進めていきたいですね。

――山下PMCだからできる仕事の醍醐味はどんなところにありますか?

 幅広くさまざまな建物用途のプロジェクトに携われることですね。自分の専門分野である「設備」という領域に捉われず、しかもプロジェクトの計画段階、全くの「ゼロ」の状態から関わって「1」にしていく過程を味わえるのはすごく楽しい。これは設備設計者時代には体験できなかったことです。また、引き渡し後も運営マネジメントや維持管理支援という形で関わることがあり、建物のライフサイクル全体に関わることができるのが魅力です。
 その半面、「設備担当者だからこう振る舞っておけばよい」ではなく、チームの一員としてプロジェクトを推進するために何をすべきかを考え、取り組んでいく姿勢が求められます。それが私の仕事へのモチベーションにもつながっています。

※ZEB Ready:建物の省エネルギー指標の1つ。通常想定される年間のエネルギー消費量が、再生可能エネルギーを除く省エネの取組により、50%以上削減した建築物を示す。

  • PROFILE

    環境ソリューション本部 サステナビリティ戦略部
    管理統括本部 経営戦略本部 経営企画部
    プロジェクトマネジャー 酒田 健
    設備設計事務所にて機械設備設計業務に従事し、2021年山下PMCに入社。「広島サッカースタジアム整備事業プロジェクト」「大阪万博大阪館プロジェクト」「広島競輪場プロジェクト(進行中)」「広島市中央卸売市場再整備プロジェクト(進行中)」「小田原市立病院プロジェクト(進行中)」「製造業本社他新築プロジェクト(進行中)」「外資系データセンターのコミッショニング業務(進行中)」「データセンターの新築プロジェクト2件(進行中)」「横浜ベイシェラトンホテルFacility Dr.」などを担当。

社員インタビュー

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