採用情報

社員インタビュー

ゼネコン設備エンジニアから山下PMCへ|松浦 裕 事業管理本部LCM部 部長

ゼネコン設備エンジニアから山下PMCへ|松浦 裕 事業管理本部LCM部 部長

プロフィール
ゼネコンで11年間設備エンジニアとして、施工管理・設計・監理業務を通じ、幅広い用途の建築プロジェクトの中心的役割を担う。現在は事業管理本部LCM部の部長として、新規開発プロジェクトにおけるPM/CMから、CRE/PRE戦略にもとづくFM/LCM業務全般を担当。
主な資格に一級建築士、設備設計一級建築士、建築設備士、CCMJ(認定コンストラクション・マネジャー)

専門分野と総合的見識と

お客さまのセカンドピニオン=パートナーとしての役割を担いたい 元々建築好きで、大学時代、授業の面白さに魅せられ設備の道を選んだ松浦さん。建築におけるPM(プロジェクトマネジメント)/CM(コンストラクションマネジメント)の分野で活躍するうえで必要なことはどのようなことなのだろうか。
「設計や施工の場合、意匠・構造・設備と専門性によって担当が分かれますが、PM/CMとしてマネジメントを主業務とする弊社の場合はそうではありません。意匠だから意匠、設備だから設備と専門分野に特化せず、マネジメントのプロとして総合的見識のもとに全体感を持ち合わせる必要があります。お客さまにとっても、その人が「どの分野の人か?」ではなく、「プロジェクト全体をマネジメントしてくれる人」の方が重要であることが多いのです」。
具体的にマネジメントを行っていくうえでは、さらに柔軟さが求められる。「PM/CMとしてマネジメントを行っていくには、「T型」のスキル体系が理想だと考えています。総合的な経験や見識が問われる仕事のため、自分の中での基軸(T型の縦棒)となるスキル・経験を深く追求する一方で、その軸の上に広がる各種さまざまな知識・スキル(T型の横棒)を幅広く吸収することで、ブレない強みを育てることができると思うからです」。

松浦さんの前職はゼネコンでの設備エンジニア(施工管理・設計)だった。山下PMCへの転職については「自分にとって、思い切った決断でした」と語る。「独身ではなく家族がいて、今まだ終身雇用の体系が残っている世の中で。気持ちの中で、チャレンジしたいと考えていても、思い切りがなかなかつかずにいました」。転職を考える中で自分自身の仕事について見つめ直していった。「自分自身が設計者・施工者としてお客さまとの信頼関係を構築していく中で、お客さまにとって「如何に建築計画(意匠・構造・設備)に対するニーズを的確に把握し、それに対して的確な計画を立案し、さらに立案した内容を丁寧に説明(説明責任)してくれる建築の専門家=パートナーに巡り会えるか」ということが大きな問題だと強く思うようになっていきました。そこで、お客さまのセカンドオピニオン=パートナーとしての役割を担うことを主業務とする、PM/CMに興味を持ったことが、転職の一番の動機でした」。そして今「この環境を得られたこと、得られるチャンスがあったこと、チャンスを許容してくれた関係者の協力、そして家族に感謝しています」。

松浦さんはPM/CMという職種について説明するとき、こんなふうに喩えるという。「PM/CMの仕事は、オーケストラの指揮者のような立ち位置だと思っています。専門的にひとつの楽器を弾くわけではないけれど、関係者のプロ意識を高め、かつ自主性を重んじながら全体を統率しなくてはいけない。直接手を下さずにまとめるという難しさもありながら、そこにやりがいと面白さがあります」。

統率のプロに必要なのは「先を読むこと」

受け手体質では成り立たない仕事なのです。 直接的なプレイヤーではなく、あくまで統率のプロとして働くこと。そこに何よりも大事なことは「先を読むこと」と松浦さんは言う。
「言われたことを確実に遂行し、失敗しても確実にフォローすることも大事ですが、何よりも大事なことは先読みすること。お客さまが口に出さなかったり、うまく言葉にできないような場合でも、お客さまが意図していることを読み取って、先手を打つ。自分から「こうすべきだろうな、こうすると良いだろうな」などと気付けて、能動的に対応することが重要です。我々の仕事は、受け手体質では成り立たない仕事と言えます」。
前職で施工管理・設計に一通り関わってきたことは、現職でも大いに生かされている。「短い経験ではあるが、設計スキル・施工スキルを有していることは、現在のPM/CM業務にも役に立っています。直接的な知識はもとより、設計者、施工者のそれぞれの局面での考え方や気持ちを共有できることは、自分にとってひとつの糧になっています」。

そんなPM/CM業務は、どんなときにやり甲斐を感じるのだろうか。「建物が竣工したときに、「山下PMCさんに仕事を頼んで本当によかった。私たち(お客さま)だけでは、プロジェクトを成功させることはできなかった。プロジェクト期間中、山下PMCさんに技術的な内容含め各所でアドバイスをもらい、安心感があった」などと評価を頂いた時は、本当にPM/CMとしての仕事冥利に尽きます」。
その一方で、PM/CMが抱える特有の課題にも立ち向かわなければいけない。「PM/CMの成果や導入の効果は定量的に評価することが難しいです。そこをいかに可視化しアピールするかが大きな課題です。例えばコストが足りなくてプロジェクト自体が中断していたものを、事業再構築を行い、軌道にのせた場合などは、成果や効果が明確に見えます。しかし、通常弊社がPM/CMとしてプロジェクトに参画している場合は、プロジェクト予算に収まるようにマネジメントして、プロジェクトを順調に進行させていることが必修となるため、上手くいって当たり前になってしまいます。いつもその点には苦慮しています」。

足りないところを見過ごさずにいたい

楽しいことばかりじゃないからこそ、楽しい。 ご自分について、またPM/CMという仕事について、淡々と分析する松浦さん。冷静で落ち着いた印象の一方、現職への情熱もひしひしと伝わる語り口だ。焦らず、自分のペースを維持されている様子が頼もしい。課題点への対策についても「すべてを100%出来るわけではないので、今の自分の立場や自分のスキルの中で、できているところは伸ばしながら、足りないところを見過ごさずにいたいです。プロジェクトを通じて自社・他社含め多くのメンバーと関われるため、他の人のやり方を見られる機会も多く、そこから、自分に足りないことや、学ぶべき点はしっかり吸収していくようにしています」。

仕事を続けていかれるうえで、挑戦してみたいことなどは、何かありますか? 「再開発的な仕事や街全体に関わる仕事を手がけてみたいですし、英語は得意ではないですが、海外案件にも興味があります。また、10年前の苦労・知識が、現在の自分の糧となっているように、現在の苦労・知識が10年後の自分の糧となることを信じ、何事にもチャレンジしていこうと思います」。インタビュー中、いきいきとお話される松浦さんに、思わず「お仕事、楽しそうですね」と言うと、すぐに「楽しいですよ。楽しいことばかりじゃないからこそ、楽しい」と返ってきた。それはまるで、充実した日々が一言で表されたような瞬間だった。

2013年6月24日 東京本社にて
インタビュアー:田中元子 [mosaki]、写真:大西正紀 [mosaki]

  • Interview 01|松浦 裕
					事業管理本部LCM部 部長
  • Interview 02|加々井 千裕
					事業推進本部第一部 プロジェクトマネジャー
  • Interview 03|日比生 慶 / 中野 裕紀子